give a shitは映画のセリフなどでもよく見かけますが「care about(~を気に掛ける、気にする、心配する)」の意味です。
しかし、否定文で用いられることが多いのでnotを伴って「気にしない、知ったこっちゃない、関係ない」といった自分が興味がない、気にしていないことを意味する表現になります。
shitの意味については『shitの意味と使い方』でまとめているのであわせてご覧ください。
(not) give a shitの意味
shitは通常はクソみたいな意味で用いられますが、他にも様々な意味がありここでは「関心、物事(stuff)」として考えるとわかりやすいです。
したがってI don’t give a shitで「(私の)関心はあげない= 興味がない」の意味になっています。
このstuff(物事)の意味でのshitは日常的にもよく使われ、上品ではないものの特にネガティブな意味があるわけでもありません。ただの物事です。
I keep my shit in a bag.
カバンにモノを入れている。
通常はnotを伴った否定文になりdon’t give a shitのような形で「気にしない、関係ない、どうでもいい、知ったこっちゃない」の意味になります。
He doesn’t give a shit what happens to the country. He just wants money.
彼はその国に何が起こっても気にしない。彼はただ金が欲しいだけ。
I don’t give a shit what they say.
あいつらが言うことになんて興味がない。
A: Who are you going to vote for this weekend?
今週末はだれに投票するつもりだい?
B: Honestly, I don’t give a shit who wins.
正直いって、誰が勝ってもどうでもいい。
give two shits
バリエーションとして「give two shits」がありますが、2個になっても意味は一緒です。こういう人もいる程度に参考にしてください。
He doesn’t give two shits what happens to the country. He just wants money.
(同じ意味です)
give a shitそのものは決して上品な言葉とはいえませんが、プレゼンやトーク番組などでも普通に登場する表現なので、放送禁止レベルに極端に下品だという感じではありません。女性でも使っている人はいます。ただ使う場所は選んだほうが無難だと思います。
少し感情的に投げやりになっている感じが出ているので日本語では「どうでもいい、関係ねえよ」ぐらいのニュアンスになっています。
I don’t careをよりくだけた感じにした表現だといえます。
疑問文で使う
疑問文にすることは理屈では可能ですが、あまり見かけることがありません。
△ Don’t you give a shit about anything?
何かを気にしない?
△ Why don’t you give a shit about his problems?
なぜ彼の問題に関心がないの?
疑問文で使うならばlikeなどを使い、間接的に以下の例文のような形ならば見かけることがあります。
Why do you act like you don’t give a shit?
なぜ興味がないようにふるまうんだ?
Do you always talk like you don’t give a shit?
いつも興味がない風に話すのか?
『ショーシャンクの空に』より
この表現は映画『ショーシャンクの空に(The Shawshank Redemption)』で長い間服役していたレッドが自分の後悔や更生とは何かについて語るシーンに登場しています。
刑務所で長い時間を浪費してしまった諦めや自身の若い頃の過ちに対する後悔から「『更生』はしました?」といった行政からのうわべを飾った質問に嫌気が指して「正直いって、そんなことは知ったことじゃない、どうでもいい」と最後にいいます。
Because to tell you the truth, I don’t give a shit.
エミネムのラップより
またエミネムがドナルド・トランプを批判した動画の中でエミネムの言葉としても登場しています。
ドナルド・トランプのことを「他人のことになると、俺と同じように興味を示さない他人に無関心な人間だ」と批判しています。
“when it comes to giving a shit, you’re stingy as I,”
これは珍しく否定文になっていないケースです。
「when it comes to giving a shit(関心をあげるという点になると)」俺と同じように「stingy(けち)」になる、つまり関心を与えない人、他人に興味を示さない人になる、といった意味です。
あわせてshitの使い方もご覧ください。もちろん状況によりますがshitそのものはそこまで悪い言葉ではない感じがします。