カタカナでもよく使われるmood(ムード)は、英語では「気分、雰囲気、心の状態」ぐらいなので、良いも悪いもいっておらず、どんなものにも何かしらのmood(ムード)があることになります。
カタカナのムードは英語での「romantic mood(ロマンティックなムード)」を指して使われることが多いので注意が必要です。
moody(ムーディー)についてはムードがあるという意味ではなく、不機嫌になりやすい、気分が変わりやすいといった意味で使われます。カタカナと使い方が異なる言葉なので例文に整理しています。
ムードメーカーについては『「ムードメーカー(mood maker)」を英語でどういうか?』をご覧ください。
この記事の目次!
mood(ムード)の意味と使い方
英語でmoodといえば「気分、機嫌、雰囲気、気持ち、心の状態」と考えてもいいと思います。
言葉としては「feeling」と同じような意味なので、moodそのものは良いも悪いもいっていません。
Her boss was in a very good mood yesterday.
昨日、彼女のボスはとても機嫌がよかった。
I’m not in the mood to see a movie.
映画を見る気分ではない。
これはしばしば「今、現在」というニュアンスを出せます。
I’m happy.
I’m in a happy mood.
「in a happy mood」を使ったほうが今、現在においてハッピーだと強調できます。
カタカナのムード
カタカナのムードはロマンティックな雰囲気を指して使われることが多いです。
英語のmoodそのものは「雰囲気、状態」の意味になるので良いも悪いもいっておらず「ムードのあるレストラン」みたいな表現が英語ではそのまま成立しません。
This song has a mood.
The restaurant has a mood.
(意味がよくわからない)
feelingと同じ意味なので「This song has a feeling.」「The restaurant has a feeling.」と言っているのと同じなので意味がはっきりしません。
したがってどんなムードがあるのか書く必要があります。
The restaurant has a romantic mood.
そのレストランはロマンティックなムードがある。
どちらにしろ日本人がイメージする「ムード」が英語でいう「romantic mood」に寄り過ぎている感じもするので使う際にはご注意ください。
in a moodの意味と使い方
ただしどのようなmoodか説明をせずに、人間に「in a mood」で使うとほぼ「in a bad mood」と同じ意味になります。
She is in a mood.
彼女は不機嫌だ。
I show my kids videos when they are in a mood.
子供たちが不機嫌なときは、動画を見せる。
moody(ムーディー)の意味と使い方
moody(ムーディー)も同じで「気分の変わりやすい」の意味になります。ただし、その気分とは「悲しい」「怒りっぽい」などのネガティブな方向のみなので不機嫌と考えても近いと思います。
My son is very moody today.
私の息子は今日は気分が変わりやすい。不機嫌だ。
Katsuyama is moody.
勝山は不機嫌だ。気分が変わりやすい。
これも同じく英語のmoodyは「ムードがある」の意味では使われません。
The restaurant is moody.
I like moody songs.
(意味がよくわからない)
上のような英語がどう伝わるのか? 人によって受け止め方が異なります。少なくとも日本人がイメージする「(ロマンティックな)ムードがある」とはなりません。
そのうえで辞書にはmoodyは「気分の変わりやすい」のほかにも「暗く、ミステリアス」と書いてありました。したがってmoodyなレストランといえば、人によっては魔女がいるような中世風な館のようなものをイメージするかもしれません。
アメリカの格付け会社のムーディーズ(Moody’s Corporation)は人名から来ているので関係ありません。
mood-swings(ムードスウィング)
moody(ムーディー)は怒ったり悲しんだり、ネガティブな感情に対して変化しやすいといった意味です。
もし喜んだり、ハッピーな方向も含めて、喜怒哀楽が激しいといった意味ではmood-swings(ムードスウィング)があります。
She has mood-swings.
彼女は喜怒哀楽が激しい。
whimsicalにも似たような意味があるので以下の記事をご覧ください。
big mood(ビッグムード)
「big mood(ビッグムード)」は2018年頃から流行りだしたネットスラング、ツイッター上を中心とした流行り言葉・ミームにあたります。
使い方としては写真などを一緒に投稿して「まさに今はこんな感じ」「ちょうどこんな気分」といった自分の感情をユーモラスに表現します。
big MOOD. pic.twitter.com/3hY3jCzDbr
— 🕊 (@90swomen) April 1, 2018
big mood pic.twitter.com/kUosRE4rNv
— mimei (@mimei) September 6, 2018