最近はmonitoring(モニタリング)という言葉を耳にする機会も増えました。人気のテレビ番組の影響もありますが英語では「観察、監視」の意味になります。
画面の意味で知られるmonitor(モニター)も動詞では「監視する、観察する」といった意味で使われます。
当たり前の話ですが技術の発展の歴史を考えると、英単語のmonitorが機器のモニターとして使われだしたのは1930年頃なので言葉としては新しい使い方です。
語源は「警告する人」などの意味でmonitorはかなり古くから存在している単語です。
monitorの動詞での使い方
モニターは動詞で使うと「監視する、観察する」といった意味になります。これは必ずしもコンピューターの画面や監視カメラを使う必要はありません。
I have to monitor my children’s progress in school.
私は子どもの学校での成長を観察しなければならない。
The guard monitored all of the prisoners.
看守はすべての囚人を監視していた。
あとで書いていますが、名詞で物体としての「画面、ディスプレイ」の意味もあります。パソコンのモニターもパソコン内部の様子を監視している装置だと考えると意味はつながっています。
モニタリング(monitoring)
最近はテレビ番組の影響もあって「モニタリング(monitoring)」といったカタカナもよく聞かれるようになりましたが、これはそのまま動詞のmonitorにingをつけて名詞にしただけです。
「監視、観察」の意味になりますが単語として特別な意味を持っているわけでもありません。利便性から監視カメラやデジタル機器、液晶画面などを使うことが多いですが、必ずしも使う必要はありません。
We are monitoring the weather with satellites.
我々は衛星を使って天気をモニタリングしている。
The monitoring failed.
そのモニタリングは失敗だった。
確かに名詞ではmonitorは「画面、ディスプレイ」のことで、monitoringは「観測、観察」のことなので意味が違うことになります。
They broke a monitor.
彼らはモニターを壊した。
They broke the monitoring.
彼らはモニタリングを壊した。
「彼らはモニタリングを壊した」は何を表しているのか曖昧ですが意味はわからないでもない文章です。モニタリングをやめたり、計画を廃止したのだと解釈されると思います。
観測・観察することは動詞のmonitorでひとことで言い表せますが、do monitoringでも変ではありません。ただし、do monitoringと書かないといけない理由も特にないので書き方・スタイルの問題だといえます。
Our company does monitoring of environmental changes.
わが社は環境の変化をモニタリングしている。
画面(ディスプレイ・モニター・スクリーン)
もちろん映像を映す「画面」の意味もあります。他にもディスプレイ、スクリーンもあわせてどれも同じで特に和製英語にもなっていないので、そのまま英語として使えます。
この機器・テレビ画面としてのモニターは1930年頃に登場して1950年代から使用回数が急増しています。
My PC has two monitors.
My PC has two screens.
△ My PC has two displays.
私のパソコンは2枚のモニターがある。
He bought some wipes for his computer monitor.
彼はコンピュータの画面のためのティッシュを何枚か買った。
「警告する人、監視する人」の意味がもともとの語源ですが、これは今でも「hall monitor」といった使い方がされます。
hall monitorは生徒の中の誰かがまかされたりする、他の生徒や状況などを監視する人です。生徒ではない大人がやるケースもあります。生徒の場合だと学級委員、大人だと用務員みたいな役割が近くなります。この場合のmonitorは人を指しています。
He was a hall monitor in fifth grade.
彼は5年生のホールモニターだった。