handfulは「ful」がついているので文字通り手が埋まるぐらいの量を指す言葉ですが「手が埋まるぐらいの量」とは、見方によって多くも少なくも感じます。
分量を指す際に大きくわけると実際に手に持っている物体に対して使う場合には文字通りの意味、比喩的に使う場合には「少ない」に寄った表現になります。
非常に感覚的な言葉になりますが、他にもいくつか使い方があるので例文と共にご紹介します。
a handful of
a handful ofは「手に十分に持てるぐらい」の意味になり、これは量やサイズについて表現しています。多すぎとも少なすぎとも言っていませんが、基本的にはそこまで多くはない量です。
ネイティブスピーカーにとっても感覚的で個人差がありますが実際に物体が「手でおさまるぐらいの」「手にもてるぐらいの」です。
He took a handful of strawberries.
彼は手に持てるぐらいのいちごを取った。
She gave me a handful of cash and told me to buy lunch.
彼女はいくらかの現金を私にくれ、ランチを買うようにいった。
文字通り「手でもてるぐらいの現金・イチゴ」ぐらいの量を指しています。この場合には特に両手、片手は関係ありません。
上の写真のように抱え込むような状態に対して使っても特に違和感はないという意見でした。
そもそも、もし数字が重要になる文脈ならば「7個のイチゴを持っている」「1000円を渡して」のようにはっきり言うはずで、漠然とした表現を使っている時点でおおよその量を伝えているだけだといえます。
少ない
そこからもっと「少ない」に寄った意味で使われます。こちらはより比喩的な表現だといえます。
以下の例文を見てもらえるとわかりますが「a handful of people」「a handful of restaurants」のように、そもそも人間や飲食店はどう考えても掌サイズではありません。
「a handful of times」や「a handful of years」のような表現も同じで「a few」に近い言葉だといえます。
このように比喩的に使うと日本語の「ひと握りの人間が成功できる」のように「少ない」の意味に近くなります。
There are a handful of people at my school who like death metal.
デスメタルを好きな人が学校に何人かいる。
A handful of restaurants in the area have free refills.
地域のいくつかのレストランは無料のおかわりを提供している。
A handful of students attended the optional event.
ひとにぎりの生徒が任意のイベントに出席した。
実際に上の例文のような場合には何人ぐらい、何店舗ぐらいを指すのか? と確認しましたが、はっきりはわからないそうです。指の本数の10本や二本の腕ともそこまで関係がありません。
ただ決して多くはない、どちらかといえば少数派、少ないことを示唆しています。
手に負えない
手がいっぱいになることから「手に負えない、扱うのが難しい」といった別の意味でも使われます。
Two children are quite a handful.
2人の子どもは本当に手に負えない。
Our pet ferret is a real handful.
私達のペットのフェレットは本当に手に負えない。
この使い方でも品詞が名詞になるので単数ならば「a」が必要になります。
ただ上段の例文のように「two children」と主語が複数であってもやはり単数形の「a handful」で受けるのが一般的だそうで少し特殊な感じがします。
hands are full
少し表現が違いますが、手に負えないと似たような意味でbusyとして使われます。
日本語の「手があいてない」と同じ表現です。
Sorry, my hands are full with tomorrow’s presentation.
ごめん、明日のプレゼンで手一杯なんだ。
I have my hands full with cooking and cleaning today.
料理と掃除で今日は手一杯なんだ。