イングリッシュネーム(English Name)とは主に香港人や中国人がつける英語風の名前のことです。香港では公的な書類にも表示されるので「あだ名」ほど軽くはありません。
香港、台湾、中国、韓国などでも広く見られる文化で、特に香港や台湾の方々はだいたい英語名をもっています。 ジャッキー・チェンの「Jackie」などが英語名にあたります。
最近はキラキラ・イングリッシュネームといった感じの名前も増えているので命名サービスがたちあがるなどしています。
イングリッシュネームとは?
そもそもは香港が英国領であった時代、イギリス人の学校の先生が発音の難しい中国語名の代わりに英語名をつけたということが始まりであるようです。台湾や中国本土はのちのちに香港の真似をし始めた、という説もあります。
現在は国際交流する際やビジネスに便利だということで、自己紹介の時やSNSの名前を英語名にしている中国人は多いです。
英語名をつけることは法的な義務ではありませんが、台湾と香港では通称として身分証明書に記載することも可能なため、 あだ名より少し公的な名前になります。
香港の友人同士でも英語名で呼び合っているのを聞くので英語名は対外国人用というだけではなく、彼らの生活に根付いているといえます。
キラキラ・イングリッシュネームが増えている
ニュースで取り上げたのは、変な名前のイングリッシュネームをつける人が多いので、命名するビジネスをアメリカ人が立ち上げた話題でした。
Lindsey Jernigan of America set up the web service BestEnglishName.com which assists Chinese people in choosing an English name and avoiding strange choices like “boat” or “apple.”
アメリカ人のリンジー・ジェルニガンさんが「ベストイングリッシュネーム・ドットコム」を立ち上げた。これは中国人が英語名を選ぶのを助けるもので「ボート」や「アップル」といった奇妙な名前の選択を避けるものだ。
このサービスは米国女性が開設したもので、彼女は自身が中国で仕事をしていた際に同僚の中国人達が変わった英語名を名乗っているのを不思議に思ったそうです。
そして、彼女は中国人たちが英語名をつけるために十分な情報が不足していると考えこのサービスを開始しました。
彼女が懸念するのは変な名前をつけることで仕事で過小評価されたり、色眼鏡で見られることで損をしているといった部分です。
英語キラキラネームですが、私も香港留学中は「Soda(ソーダ)」「Rainbow(虹)」「Sword(剣)」と名乗る方々に会ったことを覚えています。
当時あまり疑問に思いませんでしたが、非英語圏の人間なのでピンときていなかったのだと思います。オーストラリア人の友人はこの名前を聞き「すごく変な名前」と失笑していました。
キラキラネームの是非についてはいろいろと見解が分かれる所ですが、本人が何かを狙ってつけているならまだしも、相手に与える印象を知らずに使用しているのであれば、サイトを使って改名してみてもいいかもしれませんね。
イングリッシュネームの付け方
命名の由来やタイミングは学校の先生や親につけてもらう、または自分で好きな名前を見つけてつけるというパターンがあります。
香港の友人「Mo Lai Nga(モー・ライ・ンガ)」さんは、自身の名前を似たような発音の「Moly」としています。モー・ライとモリー、少し似ているといえますね。
台湾の友人は名前が「Ning(ニン)」さんですが、英語名は「Alison」です。彼女は、生まれたときにお父さんが好きな英語の名前をつけてくれたんだと言っていました。
しかし元々生まれたときはAliceだったのが、学校で同じ名前の子がいたため自分でAlisonに変更したそうです。お父さんにもらった名前ですが、結構サクッと変更しちゃうものなんですね。