ニュースでネット上でかわいい女の子にデコピンができる謎のサイトを紹介したことがあります。
残念ながら、そのサイトはすでにアクセスできなくなっていますが「デコピン美女」という名前のサイトでした。
雰囲気はスクリーンショットが残っていたのでこんな感じです。
パソコンだとマウスをおでこに持っていくと、女の子が目を閉じて覚悟を決めてくれるモーションに入ります。クリック・タップすると「いてっ」と声が流れ、女の子も3人から選択することが可能です。
なんだそりゃという感じですが、ニュースとしては以下のような英語です。
A new website appeared in which you can flick the forehead of a pretty woman on your computer or smartphone.
(パソコンやスマートフォン上で、かわいい女の子のおでこを指ではじくことができる新しいサイトが登場している)
Flicking the forehead of someone with the middle finger is called a “dekopin” in Japan and is often used as a punishment for losing a game.
(他人の額を中指ではじく行為は日本では「デコピン」と呼ばれ、しばしばゲームで負けたときなどの罰として使われている)
海外のデコピン事情
カナダ人のスティーブ、オーストラリア人のクリスと一緒にいるときに、日本には「デコピン」や「しっぺ」などの罰ゲームがあるけど、海外にもこういう遊びがあるの? と質問してみました。
どうも、この条件に当てはまるような行為はあまりないようです。
デコピンにしろ、しっぺにしろ無条件、無防備の「フリーアタック」みたいな状態です。スティーブが「それって、ほとんどいじめじゃないの?」と不思議がっていました。
クリスの意見では、拳を互いに殴りあわせるような行為で「どっちが我慢強いか?」「素早いほうの攻撃がヒットする」みたいなゲームの結果として攻撃するような遊びはあったけど、デコピンのように一方が無条件で攻撃するのはなかったとの話です。
お遊びではありますが、以外と理解されない日本のデコピン文化だと感じましたね。考え過ぎだと思いますが、あえて受けることで我慢強さや忍耐を試すという日本の精神なのかもしれません。
punch buggy (パンチバギー)
スティーブが住んでいたカナダには「パンチバギー」と呼ばれる遊びがあったそうです。
これは町中で黄色のフォルクスワーゲンのビートル(車)を見つけた場合のみ、無条件で友達を軽く殴れる(肩などを軽くパンチ)できるそうです。
殴られた側からするといきなり叩かれて怒るけど「パンチバギー」ということで、車を発見した権利として相手を殴れるというものです。
“Punch buggy no punch back!”(パンチバギーだからやり返すなよ!)みたいなことを言うらしいです。
なんだそりゃって感じで意味がわからないですが、調べてみるとWikipediaにも項目がありました。
Punch buggy(Wikipedia)
読む限りでは詳細がはっきりしないものの1960年代頃から子ども達の間で行われていたようで、フォルクスワーゲンのビートル(愛称はbuggy やbug)を見つける、友達の腕などを殴れるというものです。しかも色が指定されているケースが多いようです。
名称もさまざまで「パンチ・バグ、パンチカー」など派生があるようです。どこの国で行われていたとも書かれていません。
1998年にビートルの新型がフォルクスワーゲンから発売されたため、旧型を見つけた場合は2発殴れるルールなども発生したようです。
しかしフォルクスワーゲンは2009年に、これをネタにキャンペーンをやったそうで、その際には「50年以上も前に始まった」と主張しています。
日本語でこの件について書いている方も何人かいらっしゃいましたが、海外サイトを見たら「Punch Buggy The Official Rules」などを勝手に書いている人もいました。
ただ特定の何かを発見した場合に何かが許される謎のルール!みたいなものは、確かに子どもの頃にあったかもしれません。
うちの地域では飛行機みつけたらおまじないのような動作をしていましたが、今となってはそれをやったら何かご利益があったのかどうかも記憶が定かではありません。
ちなみに全国的には「デコピン」だと思いますが関西では「コンパチ」と呼ばれています。たまに吉本の芸人とかがコンパチといっています。