craft(クラフト)はクラフトビールのような使い方があるように、手作業で作るといった動詞や、手作業で作られたものとして工芸、民芸のような意味で名詞として使われます。
少し言葉の定義に議論があって手作業である必要があるかどうかで意見がわかれるケースがありました。乗り物・ボートとしてのクラフトもありますがちょっと古臭い英語になっています。
形容詞の「crafted」の使い方にも少し注意点があったりするので、使い方を例文にまとめています。
craftの動詞での使い方
クラフトを動詞で使うと職人などが「(手作業で)~を作る」の意味になります。
He is known for crafting the finest swords in the country.
彼はその国で最高の刀鍛冶として知られている。
She crafted an amazingly detailed world with fascinating characters in her books.
彼女は本の中で驚くほど詳細な世界を、魅力的なキャラクターを使って作った。
英辞郎に「細心の注意を払って~を巧妙に作り上げる(この用法を認めない人もいる)」と注意書きがありました。
つまり「手作業である必要がある?」かであり、機械的に繊細なマシン操作やキャラクターの創造などを含めるのか? という問題です。
海外辞書を見るとだいたい「主に手によって」みたいな説明のほかに、注意深くスキルなどを使って慎重に作るみたいな意味で掲載がありました。
おそらく本来の意味は陶芸のような手作業だったと思いますが、そこから派生する形であたかもクラフトのような慎重さで何かを作るみたいな意味になっています。
craftの名詞での使い方
名詞ではそのまま「手作業で作ったもの」で、高い技術で作られたものを指します。場合によっては工芸、民芸などと訳してもいいと思います。
There are a lot of traditional crafts for sale at the festival.
お祭りで多くの伝統工芸が売られている。
She enjoys making crafts on the weekend.
彼女は週末に工芸作りを楽しむ。
また作るための技術・技そのものを指すこともできます。
His father made pianos and wanted to teach him the craft.
彼の父親はピアノを作り、彼に技術を教えたかった。
She moved to Italy to develop her craft.
彼女は技術を発展させるためにイタリアに引っ越した。
craft beer(クラフトビール)
日本でも最近は人気になっていますがcraft beer(クラフトビール)は英語でもそのままです。
日本ではキリンやアサヒ、アメリカではバドワイザーのような大量生産ではなく、少数生産の地ビールと思っても間違いないと思います。
They have a wide selection of craft beer.
彼らは幅広い品ぞろえのクラフトビールがある。
He only drinks craft beers.
彼はクラフトビールだけを飲む。
craftedの使い方について
craftedは辞書には「精巧な」の意味で掲載がありますが、単純な形容詞としては使わないといった話です。
It was a crafted chair.
(こういう使い方をしない)
上の例文のような使い方は「It was a made chair.」と同じような感覚で意味をなしていないといった意見です。
使うとすれば「hand-crafted(手細工の、手作りの)」や「carefully crafted(慎重に作られた)」「well-crafted (精巧に作成された)」のように他の副詞などと組み合わさって使われます。
It was a carefully crafted plan.
それは慎重に練られた計画だった。
These are well-crafted watches.
精巧につくられた時計がある。
乗り物のクラフト
昔はボートを指していたそうですが、craftだけでボートを指すのは古臭い英語になっています。
This river is too shallow for sailing craft.
この川はヨット(帆のついたボート)には浅すぎる。
しかし「aircraft(航空機)」などには広く使われています。
There are many kinds of aircraft at that military base.
あの基地には多くの種類の航空機がある。