appropriate / appropriation / appropriatelyの意味と使い方

appropriate
 

公開日: 最終更新日:2018.07.17

appropriateは形容詞で「適切な、ふさわしい」といった意味があり、副詞はそのままappropriatelyで「適切に」となります。

しかし、動詞でappropriateを使った場合には「私物化する、着服する」と「(予算などを)割り当てる」の意味があるため少しややこしいです。

名詞のappropriationにも動詞からつながった2つの意味があるため、どちらの意味で使われているのかを文脈で判断する必要があります。

appropriate(形容詞)の意味

appropriateの意味

appropriateは「適した、適切な、ふさわしい」といったsuitableやproperと似た意味の形容詞で使われることも多いです。

発音は【əpróupriət】なので読み方が難しいですがアプロプリエットぐらいです。後述していますが動詞と形容詞でスペルは同じですが発音が異なります。

例文

These clothes aren’t appropriate for this party.

これらの服はこのパーティーには適切ではない。

例文

That song was not appropriate for a wedding.

あの歌は結婚式には適切ではなかった。

例文

I’m trying to find an appropriate place to have a wedding.

結婚式を挙げるのに最適な場所を見つけようとしている。

かつてビル・クリントンがモニカ・ルインスキーと不倫関係にあり、その釈明でビル・クリントンがこの言葉を使っていました。

不適切な関係、適切ではない関係を「relationship that was not appropriate.(適切な関係ではなかった)」と表現して当時の流行語になりました。

他に類義語がありproperやsuitableとの違いについては以下の記事にまとめています。

inappropriateの意味

inappropriateの意味

appropriateが「適した、適切な、適当な」の意味なので、否定する形のinappropriateは「不適切な」といった意味です。

日本語の感覚にも近く「不適切な画像」と表現すれば、それは性的なものを指すことが多いです。発音は【ìnəpróupriət】です。

例文

There are many inappropriate images on the internet.

ネット上には多くの不適切な画像がある。

性的なものを指すことが多いですが、もちろん暴力や差別表現などを指すケースも考えられます。

appropriate(動詞)の意味

appropriateの動詞での意味

発音は【əpróuprièit】なのでアプロプリエイトのような読み方です。カタカナで書くのは限界がありますが「~エット(形容詞)」と「~エイト(動詞)」のように少し発音が違います。

形容詞【əpróupriət】
動詞【əpróuprièit】

動詞で使った場合には大きく2つの意味があり1つは「私物化する、独り占めする、着服する」です。

だいたい許可なく勝手に使うことです。盗むと重なる部分もありますが、場合によっては元の所有権が曖昧なケースもあります。

例文

The government appropriated my land so they could build a highway.

政府は私の土地を勝手に使ったので、彼らは高速道路を建てることができた。

もう1つの意味が「(特定の目的などに)~を充てる、充当する、割り当てる」です。

例文

The company appropriated some money for future lawsuits.

その会社はお金を将来の訴訟に割り当てた。

なぜこのようなまったく違う意味になるのか不思議ですが、語源を調べると複雑ではありますがおおよそ以下のように考えることができます。言葉が混ざり合っていて少しややこしいです。

appropriateにはproperという言葉の意味が含まれており親戚みたいな単語です。大元はラテン語の「proprius」あたりにつながり自分で所有するみたいな意味だそうです。

今日のproperは「適切な、特有の、固有の」の意味です。また自分に最適にする、固有のものにすることは自分が所有することでもあるのでproperty(所有物、財産)の意味につながります。

このあたりから想像を広げていけば多少は理解できるかもしれません。許可なく「自分にとって適切なものにする」ことは「私物化する、横領する」などの意味になります。

また何かに適切に使うことは「~を充てる、充当する、割り当てる」の意味になります。

appropriation(名詞)の意味

結果的に名詞のappropriationにも2つぐらいの意味が生まれます。

適切にされたものという意味で「充当、割り当て、充当金、経費計上」で、ある目的のために最適化されたもの、最適に使われる予定のお金です。

例文

The Prime Minister approved the new defense appropriation.

首相は新しい防衛予算・防衛割り当て金を承認した。

もう1つは許可なく自分に最適化されたものという意味で「私有、横領、私物化」などの意味です。

例文

They were protesting the appropriation of Native American land by the government.

彼らは政府によるネイティブアメリカンの土地の横領・私用について抗議していた。

最近、問題になるのが「cultural appropriation」で「文化の盗用」と訳されることが多いですが文化の私物化ぐらいの意味です。よその文化を勝手に借りてくるような行為を指します。

appropriately(副詞)の意味

最後に紹介するappropriatelyは品詞が副詞です。意味として「適切に、適切なことには」など形容詞の意味がそのまま副詞になった形のみです。

例文

She didn’t spend the company money appropriately, so she was fired.

彼女は会社のお金を適切に使わなかった。なので彼女はクビになった。

例文

Waiter need training to serve wine appropriately.

ウェイターはワインを適切に提供するトレーニングが必要だ。



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