gratefulとthankfulはどちらも「感謝する、感謝している、ありがたく思う」ですがこの2つの言葉は少し使い方が異なります。
ネイティブスピーカーにヒアリングを行いながらまとめてました。例文を参考にしてください。
使い方が違うものの、場合によっては置き換え可能な場合もあります。
gratefulの使い方
grateful(グレイトフル)は日本語では「恩を感じる、恩に着る」と考えたほうがわかりやすいかもしれません。
誰かにやってもらった努力や、してもらった行為などに対して感謝をする場合に使う言葉です。
I am very grateful to the committee for giving me this award.
私はこの賞を与えてくれた委員会にとても感謝します。
The victims of the fire were grateful for the community’s support.
火事の被害者たちは地域の支援に感謝した。
このようにgratefulを使う場合には、その対象となる人、グループが前提となります。
thankfulの使い方
thankful(サンクフル)は何か自然に発生したことや、発生しなかったことに対して感謝する場合に使います。
病気や災害などの場合は、起こらなかったことそのものに感謝するケースが考えられます。
自然的に発生するもの・発生しないもので、神や自分の運の良さなども含まれます。
I am thankful that my family is healthy.
家族が健康であることに感謝します。
The victims of the fire were thankful that their building was still standing.
火事の被害者たちは、建物がまだ建っていることに感謝した。
置き換え不可のケース
この原則に従って置き換えると、極端ではありませんが少し変になるケースがあります。
▲ I am thankful to the committee for giving me this award.
(賞は自然に発生したものではないので変です)
▲ I am grateful that my family is healthy.
(誰に恩を感じているのかよくわからない)
置き換え可能のケース
しかし、置き換え可能のケースもあります。これは解釈としては両方成立するケースを指します。
The victims of the fire were thankful that their building was still standing.
(神や運などに感謝している)
△ The victims of the fire were grateful that their building was still standing.
(消防士や建設した人に対して感謝している)
火事だったのに建物が残っていたことは、運の良さに対して「thankful」を使うのが一般的です。しかし建設してくれた人や消防士などに対して恩を感じるのもあります。
もう少し文脈を作れば十分に可能性としてはありえますが、上の文章単独だと普通は「thankful」です。
これはより短い文章だとさらに曖昧になるので、どちらの解釈も可能になります。
I am thankful for this award.
I am grateful for this award.
「この賞に感謝します」としかいっていないのでこの賞をくれた審査員に対してなのか、自分の運や神などに対してなのか、はっきりしないので両方可能です。
just be gratefulの使い方
just be gratefulは「at least」に近い意味で用いられます。以下の会話のサンプルをご覧ください。
A: Someone threw a tomato at me.
誰かがトマトを私に投げた。
B: Just be grateful it wasn’t a watermelon.
=At least it wasn’t a watermelon.
スイカじゃなくてよかったね。
It rained today, but let’s be grateful that it wasn’t a typhoon.
=It rained today, but at least it wasn’t a typhoon.
今日は雨だ。けど、台風でなくてよかった。
このように「少なくとも〇〇ではなかった」つまり、もっと悪いものでなくてありがたいといった表現です。