食べ物に制限のあるイスラム教の中で認定を受けた食材・料理をhalal(ハラール)と呼びます。
ハラール製品としての審査がありクリアするとハラール認証を受けられ、認証をうけた製品やお店には「halal」のマークが見られます。
モスクやモスクの近所にハラール製品を扱う売店やレストランが併設されている場合も多いです。
ハラールには「健康的、清潔、安全、高品質、高栄養価な食品」という意味もあるので、イスラム教徒以外の人が食べることはもちろんできます。
この記事の目次!
ハラール関連のニュース
アプリの中ではハラールに関連するニュースを何度か取り上げたことがあります。一部だけ抜粋してみます。
Ramen Museum to develop Muslim and Vegetarian friendly ramen
(ラーメン博物館がムスリムやベジタリアン向けのラーメンを開発)
これは横浜のラーメン博物館がベジタリアンやムスリム向けのラーメンを開発したニュースです。日本のラーメンは人気ですが豚骨スープなど食べれない人もいます。
豚骨スープが飲めないベジタリアン向けには、野菜をベースに豆乳で色をつけたスープなどが開発されているそうです。
From March 7th to 11th, an onigiri fair is being held in the capital of Qatar, Doha.
(3月7日から11日まで、カタールの首都ドーハでおにぎりフェアが開催される)
日本おにぎり協会がカタールの首都ドーハにある和食レストラン「JUNKO Sushi & Japanese Dining」で2016年の3月7日~11日まで開催していました。東京で一番古いおにぎり屋「おにぎり浅草宿六」の3代目三浦洋介氏が、現地の外国人シェフや人々におにぎりを伝えるイベントでした。
A Yokohama area immigration office apologized after mistakenly serving a Muslim man a salad with small amounts of bacon.
(横浜の入国管理局の職員が、少量のベーコンがのったサラダを間違えてイスラム教徒の男性に提供してしまったことを謝罪した)
このニュースは日本で拘留中のイスラム教徒の男性に、うっかりとベーコンを出してしまった話でした。男性は職員に対して宗教上の食事規制を伝えていたそうです。
イスラム教では豚肉を食べることを禁じられてはいますが、もし食べたとしても非常事態や偶然であった場合には許されるものであると考えられているそうです。
ハラール料理食べてきました
StudyNowの夏休み中にシンガポールに行き、そこでハラール料理を食べる機会がありましたのでレポートします。
たまたまシンガポールで宿をとった場所が「アラブストリート」と呼ばれる地域でした。
有名なサルタン・モスクを中心に、イスラム教徒向けのデパート、本屋、服屋、レストランなどが集まっている地域です。夕暮れにお経のような声が鳴り響いて、マリーナベイあたりとはまったく違うエキゾチックな雰囲気でした。
ハラール料理を食べたかったわけではなく、近くで軽くご飯を食べれるところを探していて、たまたま看板が目についただけです。サルタン・モスクの目の前のお店です。
店のおっちゃんが呼び込みをしていて、商売ッ気も感じられます。よそ者が来たと嫌がられることもないだろうと思って、路上にテーブルを出している薄汚い店に決めました。
看板みたら「ミーゴレン」って書いてあって、知ってる料理があったのも店を決めた理由です。
4シンガポールドルなので360円ぐらいでしょうか。よく見ると「HALAL」の文字が見えます。
もはや何語の会話かもよくわからないんですが注文しました。
「ミーゴレン!」
「ミーゴレン?」
「うん」
「ドリンク?」
「え?」
「ドリンク?」
「え!コーラ? コーク?」
「コーラ、OK」
勢いに押されて別に飲みたくもないコーラも注文してしまいました。アメリカを象徴するような飲み物のコーラは飲んでもいいみたいですね。
待っていると先にコーラが出てきたんですが、コップが汚い…。氷も怪しいし、コップの下に謎の水も溜まってるし…。
見た瞬間に「これ、コップで飲んだらお腹いたくなるやつか」と感じ取りました。
海外行かれる方は水は気をつけると思いますが、氷も気をつけてください。
しかも、店のおっちゃんが気を効かせてグラスに注いでくれようとするんで「ちょっと待て!」とおもいました。嬉しいけど、そんなサービスはいいよ。
辛すぎるわ!
しばらくすると、登場したのがミーゴレンです。
あれ、ミーゴレンってこんな料理でしたっけ?インドネシアのやきそばぐらいの認識でした。
奇しくも麺料理にスプーンをつけられたことで「日本とイスラムって本当に文化が違うだなぁ」と、しみじみと感じました。
ちょっと油でベチャってるせいか、麺料理なのにチャーハンみたいになってる。横のソースとキュウリみたいのはなんだろう。
私が美味しんぼ大好きっ子と知ってて、いろいろ試されているのかと思いました。
食べてみると味は美味しいんですがひたすら辛いです。
もはやハラールどうこうよりも、これ作ったやつ味見したのかよと思えるぐらいに1口目から辛いんですよ。
その代わり、横のキュウリとソースが甘いんですよね。
カレーにおける福神漬のようなポジションで、ミーゴレンをサポートしています。うまいことバランスとってるんだなと、ここはハラール料理に一本取られた感じがしますね。
食べながら、これお腹いたくなるだろうな、このキュウリは火が通ってないんだろうな、と雑念がよぎります。汗だくですよ。
もう途中で辛くて食べられなくなったんですが「残したらイスラムのおっちゃんに悪いかな」という日本人独特の謎の気遣いもあってがんばって必死に食べていました。
シンガポールにはハラール・レストランが多くあって、イスラム教徒のカップルが楽しめるおしゃれなハラールレストランもありました。(ただしお酒は置いていない)
最近は東京駅にイスラム教徒向けの「ハラール・ラーメン」があるそうで、ぜひ「ハラール」の文字を見たら食べてみてください。