「put = 置く」「up = 上の方、アップ」の組合わせによる言葉で、「put up」はいろんな意味があります。そこにforやwithも付け加えられると、さらに意味が広がっていきます。
すべての意味を紹介できるのかわかりませんが、「put up」ならびにそれに付随する代表的な使い方をご紹介します。
put upの意味と使い方
様々な意味がある「put up」の主要な使い方になっているのが「(看板などを)掲示する、示す、発表する」といった意味です。
みんなに見える位置に置く(上の方に出す)ことからですが、上の写真のように目印を地面に置くような行為でももちろんput upです。
この時点でけっこういろんな訳が成立してしまい、以下はすべて看板を出すことの延長にあるような考え方です。
He put up a sign.
彼はサイン/看板をだした。
I put up a website to sell my paintings.
私は自分の絵画を売るためにウェブサイトを作った。
Everyone helped put up decorations for the surprise party.
みんながサプライズパーティーのための飾り付けをするのを手伝った。
ほかにも「投稿する」といった意味で以下のように使うことも可能ですが、postでも伝わります。
He put up(= posted) a funny tweet about cats.
彼は猫に関する面白いツイートを投稿した。
put up 〜 for sale
put up 〜 for saleで「売りに出す」の意味もあります。有料の貸出、オークション、売りに出す際に使われます。
みんなに見える場所に何かを置く・作るといった意味でつながっていると考えることができます。
I have to put up my house for sale.
家を売りに出さないといけない。
I put up my iPhone for sale.
私はアイフォンを売りに出した。
I’m going to put my PS4 up for auction.
プレステ4をオークションに出すつもりだ。
泊める
「泊める」の意味があります。この使い方はけっこう謎で、なぜそうなるのかよくわかりません。ベッドなどを用意することに由来するといった説がありました。
I put up my cousin for the night.
従兄弟を一晩泊めた。
Can you put me up for the night?
今晩、泊めてくれる?
put up with(我慢する、耐える)
put up with で「我慢する、耐える」の意味でもよく使われます。
なぜこの意味になるのか? は、推測ですが腕をあげてガードをして耐えているイメージじゃないかといった意見です。
You have to put up with noisy neighbors.
あなたはうるさい近所の人を我慢しないといけない。
Why do you put up with his bad attitude?
なぜ彼の悪い態度に我慢するの?
I just have to put up with this boss one more week and then he will retire.
この上司にもう1週間我慢するしかない、そのあと彼は退職するだろう。
put up a strong fight
put up a strong fightで「善戦する、奮闘する、いい戦いをする」みたいな意味です。
「strong fight」は「good fight」「great fight」「valiant fight」などもバリエーションであります。
結果的に善戦や奮闘、いい勝負はしているものの、負けている感じや勝者になっていないことをにおわせています。
The Tigers put up a strong fight against the Giants.
タイガースは、ジャイアンツに対して奮闘した。
The Tigers put up a strong fight for first place in their division.
タイガースは地区の1位を巡って善戦した。
Coca-Cola is the leading drink, but Pepsi put up a good fight.
Coca-Cola is the leading drink, but Pepsi put up a great fight.
Coca-Cola is the leading drink, but Pepsi put up a valiant fight.
コカ・コーラは1位の飲料だが、ペプシも善戦した。
これも、なぜこの意味になるのか、はっきりしません。以下はあくまで参考程度にお考えください。
「(看板などを)掲示する、示す、発表する」と「我慢する、耐える」のどちらの意味からといえば、「ガードしているイメージ、耐えているイメージ」ではないかという意見です。
意味合いとしては「put up a strong fight」は「厳しい戦いに耐えている = 善戦している」と考えることができます。
「Don’t let down your guard.(ガードを下げるな)」といった表現もあるので、結果的にその反対となる「あげる = ガードをあげる = 耐える」みたいな意味でのつながりがあります。
ただし「示す、発表する」の意味で考えて「厳しい戦いをみんなに見せている」と解釈しても、そんなに大きな間違いではないし、ひょっとしたら語源はこちらの可能性もあります。
put up defense
防御を固めること、守りの姿勢に入るようなことで、野球なので点を許さない投手戦です。
別にput upがなくても、ほかの表現でもほぼ似たような意味になります。
The army put up defenses around the capital.
The army raised defenses around the capital.
The army defended around the capital.
軍隊は首都周辺の守備を固めた。