cartoon(カートゥーン) / comic(コミック) / anime(アニメ)の違い

cartoon(カートゥーン) / comic(コミック) / anime(アニメ)の違い
 

公開日: 最終更新日:2020.03.6

漫画やアニメを表す言葉には「cartoon(カートゥーン)」「 comic(コミック)」「animation(アニメーション)」「anime(アニメ)」「strip(ストリップ)」などがあります。

日本のアニメ・漫画作品は最近では「anime(アニメ)」「マンガ(manga)」といった言葉がそのまま使われるようになっています。

いくつか補足や注意点もあるので、それぞれの言葉の使い方や感覚などをネイティブスピーカーに聞いて例文にまとめています。

cartoon(カートゥーン)

一般的な現代の感覚としてcartoon(カートゥーン)といえばアニメ作品で動きのあるもの、やや子供向きでカジュアルな感じをイメージさせます。

一部で静止画・絵を指して使われるので、cartoon(カートゥーン)とは表現スタイルの一種と考えてもいいかもしれません。ディフォルメ・誇張された、子供向けの描き方の総称です。

cartoon【kɑːrtúːn】

具体的に作品名をあげると『Tom and Jerry(トムとジェリー)』『The Simpsons(ザ・シンプソンズ)』『The Flintstones(原始家族フリントストーン)』『Family Guy(ファミリー・ガイ)』『SpongeBob SquarePants(スポンジ・ボブ)』などです。

また普通の感覚では『Sesame Street(セサミストリート)』のような人形劇をカートゥーンとは呼びません。

例文

My kids wake up early on Saturday to watch cartoons.

私の子供たちは土曜日にカートゥーンを見るために早起きする。

例文

Yogi Bear was my favorite cartoon.

ヨギ・ベアは私のお気に入りのカートゥーンだ。

cartoonには「子供向け」といったニュアンスが含まれてくるので、大人の鑑賞も想定したジブリやディズニー作品に使うとバカにしたような感じ、見下したような感じが出ます。

例文

Spirited Away is my favorite Miyazaki cartoon.

△『千と千尋の神隠し』はお気に入りの宮崎カートゥーンだ。

例文

The Lion King is my favorite Disney cartoon.

△『ライオンキング』はお気に入りのディズニーカートゥーンだ。

animation(アニメーション)

animation(アニメーション)といえば、よりプロフェッショナルな芸術ともとれるような作品を指して使われます。

大人も鑑賞するような作品で名前をあげると『Toy Story(トイ・ストーリー)』に代表されるピクサー作品や、『Frozen(アナと雪の女王)』のようなディズニー作品です。

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例文

Disney’s animations are the most successful.

ディズニーのアニメーションは最も成功している。

例文

Miyazaki is credited with some of the best animations in the world.

宮崎は世界の最高のアニメーション作品に功績がある。

cartoonで書くと小ばかにした感じが出る文章はanimationで書くのがベターです。

例文

Spirited Away is my favorite Miyazaki animation.

The Lion King is my favorite Disney animation.

(普通の文章になる)

元気な、いきいきした

辞書で調べてみると「animation(元気、活発)」や「animated(生き生きとした、快活な)」「animate(生命を吹き込む)」といった意味があります。

アニメの手法が登場したのは20世紀にはいってからですが、これらの言葉には古くから上のような意味がありました。動かないものに活力を与えて動かすような行為です。

しかし、現代において上の意味で使うと「アニメーション」と混同してしまう問題があります。そもそも本来の意味で使われるケースがレアです。

例文

He is an animated guy.

彼はイキイキした男だ。

彼はアニメの男(キャラクター)だ。

上の例文は「アニメの男のキャラ」なのか「元気な男」なのか混同する要素はありますが、まだ使われる表現です。

しかし名詞の「animation」が「アニメーション」以外の意味で使われるケースはほとんどありません。また以下のように書くとどっちの意味なのかよくわかりません。

例文

▲ His animation was too much for some people.

彼の活発さは、何人かの人々には過剰だった。

彼のアニメは、何人かの人々には過剰だった。

動詞のanimateは「生命を吹き込む、元気づける」の意味で使われることはほぼなく、動詞では「アニメ化する、アニメ風に動かす」と言った使われ方が見られるだけです。

例文

He used his smartphone to animate his action figures.

彼はアクションフィギュアを動かすためにスマホを使った。

パラパラ漫画に近い手法でフィギュアを使って静止画を組み合わせて動画を造りだすような行為です。

anime(アニメ)

anime(アニメ)は日本のアニメ作品を指して使われています。もともとはanimation(アニメーション)を省略した和製英語ぎみの単語でしたが、最近では英語圏でも普通に日本産のアニメを指して「anime」が説明なしに使われています。

作品名をあげると『ドラゴンボール』『ナルト』から、ジブリ作品や『君の名は。』のようなものまで幅広く含まれてきます。

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例文

Dragon Ball is one of the most popular anime(s).

ドラゴンボールは最も人気のあるアニメの1つだ。

例文

They show anime late at night on this channel.

彼らはこのチャンネルでアニメを深夜放送する。

例文

That anime is just a Pretty Cure clone.

あのアニメはプリキュアの単なるまがいものだ。

例文

A love of anime brought me to Japan.

アニメへの愛が私を日本に連れてきた。

= 日本へ来た動機はアニメへの愛だった。

mecha(メカ)

mecha(メカ)は日本のアニメに登場するような巨大ロボットを指して使われます。

これも順番的にはメカニック(mechanic)、メカニカル(mechanical)といった単語を、日本人が「メカゴジラ」のように和製英語にしてしまい、それがアメリカに逆輸入されて日本アニメなどに登場する巨大ロボを指して「mecha(メカ)」または「mech」と呼ぶようになっています。

例文

Elon Musk said he wants to make a real mecha.

イーロン・マスクは本当のメカを作りたいと言った。

上の例文は本当のことで、電気自動車のテスラのイーロン・マスクがツイッターで言っていました。

英語ではロボコップのようなrobo○○(ロボ〇〇)という言葉はありますが、mecha○○(メカ〇〇)は普通の言葉としては存在していません。

日本のアニメ・特撮に登場するような「人間が乗り込むタイプ」で「巨大なもの」を指して使いますが、一種のアニメ業界、アニメ好きにおける専門用語のような言葉なので普通はあまり使わない部類の単語です。

comic(コミック)

comic(コミック)は一般的には動いていない作品・静止画で描かれたものに使います。1枚もの、ページもの、本になっているもの、いろいろあります。

描き方・スタイルの総称のような広い漠然とした感じの言葉です。日本語の「漫画」が本を指していたり、書き方の手法を指していたり、文脈で指すものが少し変わるのと似ています。

手元にアメコミの薄っぺらい本があります。日本でいうフリーペーパーぐらいの薄さの本です。これは「comic book(コミックブック)」と呼びます。日本の漫画本は「comic book」の一種だといえます。

コミックブック

例文

I bought three comic books.

私は3冊のコミックブックを買った。

「アメリカン」とつける必要は特にありませんが、物によってはイギリスの本もあるので、当然それを「アメリカン」と呼ぶのは間違いです。

また新聞に掲載されているような1コマ~4コマのようなものは次に紹介するcomic strip(コミック・ストリップ)などと呼ばれています。

例文

The Sunday paper has lots of comics.

新聞の日曜版には多くの漫画がある。

例文

His favorite comic is Spider-Man.

彼のお気に入りのコミックは『スパイダーマン』だ。

例文

I read a comic with the new Spiderman in it.

新しいスパイダーマンが登場するコミックを読んだ。

またcomicには芸人、コメディアンといった意味もあります。

例文

I saw a hilarious comic on TV yesterday.

昨日、テレビでとても面白いコメディアンを見た。

strip(ストリップ)

comic strip(コミック・ストリップ)あるいはstrip carton(ストリップ・カートゥーン)とは新聞などに掲載される短い漫画です。1つの話で1つのジョークの形態が多いです。新聞に連載されていたサザエさんや、現在のコボちゃんなどがそうです。日本では4コマが多いですが、1コマでも3コマでも5コマでもかまいません。

もともと「strip」とは細長い切れ、細長い一片のことです。衣服を脱ぐ、剥ぎ取る、ストリップショーのstripは同じスペルですが語源が違うので異なる言葉です。

代表的なコミック・ストリップといえばスヌーピーやチャーリー・ブラウンが登場する『Peanuts(ピーナッツ)』です。スヌーピーは作品名ではなく、ピーナッツに登場する犬の名前です。

例文

On weekdays, comic strips are usually black and white and three panels.

平日は、コミックストリップはたいてい白黒で3コマだ。

例文

On Sundays, comic strips are usually in color and up to eight panels.

日曜は、コミックストリップはたいていカラーで8コマまである。

例文

Ziggy and Family Circus were popular one panel comic strips.

ジギー&ファミリーサーカスは最も人気の1コマコミックストリップだった。

manga(漫画)

漫画(manga)も広く海外で知られている言葉であり、特に日本の漫画作品を指して使われています。comic bookという大きなカテゴリーの中に、漫画というジャンルがあると考えても近いと思います。

全国々の全年齢にとまではいいませんが、最近ではmangaでそのまま通じるようになってきています。

例文

Dragon Ball is a classic manga.

『ドラゴンボール』は名作漫画だ。

例文

Detective Conan is a master sleuth of the manga world.

『名探偵コナン』は、漫画界の名探偵だ。

例文

Romantic comedy manga based on fighting games of the 90s, High Score Girl has returned after a two-year hiatus and released the sixth book in the series.

90年代の格闘ゲームをモチーフにした恋愛コメディ漫画『ハイスコアガール』が2年の中断の後に再開した。同時にコミックス6巻も発売されている。



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