league(リーグ)は人々やチームの集まりのことでJリーグのような言葉に多く見られます。言葉の背景として、同じリーグにいる人に対して、同じステージにいる仲間・競争相手として見る感覚があります。
逆にいえば同じリーグにいない人には、スラングや比喩として見下したような感覚でも使われることがあります。実際に例文を用意しているので参考にしてください。
カタカナでは総当たり戦を指して「リーグ戦」と呼んだりしますが、これも英語ではそのまま通じません。また古い距離の単位としてのleague(リーグ)についてもまとめています。
leagueの意味と使い方
基本的にはチームや人々の集まり、分類です。サッカーのプレミアリーグやJリーグ、アメコミのDCコミックスの『ジャスティス・リーグ(Justice League)』のようなさまざまな言葉に見られます。
次の項目にもつながりますが単に分類されているというよりも「能力によって分類された」といったニュアンスが出ています。
He plays in the major leagues.
彼はメジャーリーグでプレーしている。
What league do they play in?
彼らはどのリーグでプレーしている?
He is my favorite character from League of Legends.
彼は『リーグ・オブ・レジェンズ(ゲーム名)』のお気に入りのキャラクターだ。
スラングとしてのleague
leagueの持つニュアンスとして、同じリーグにいることは暗にその人たちを自分と同等の能力を持った仲間・競争相手とみており、一種の敬意や尊敬が感じられる点があります。
逆にいえば別のリーグ(下のリーグ)にいる人に対しては、上から目線のような感覚にもなります。これがカジュアルなスラングとして使われます。
Give up man, she’s out of your league.
なあ、あきらめろ。彼女はお前のリーグにはいない。
「高嶺の花」のような意味で、同じリーグにいないと対戦もないのであって、手の届かない存在といった意味で使われています。
Welcome to the big leagues, kid.
大リーグにようこそ、ちびっこ。
上の表現は例えば田舎の小さな会社で働いている人が、都会の一部上場の大企業に転職したときなどに大企業の社員から「本場へようこそ」「本当のビジネスの世界にようこそ」みたいなちょっと見下した感じで言われる感じです。kidは子ども扱いする感じです。
「leagues」と複数形にするのもよく見られ、これは野球・ベースボール由来だからだとされています。
メジャーリーグ・大リーグは「ナショナルリーグ」と「アメリカンリーグ」の2つのリーグを指して全体で「メジャーリーグ」と呼ばれています。
したがって上の例文のように「the big leagues」となるのはメジャーリーグ/大リーグが2つのリーグから構成されているためです。そのため複数形になっていますが、このあたり別にルールはないのでどっちでもいいという話です。
同僚を意味する「colleague」にもいえますが、coworkerと比較すると単に同じ場所で働いている仲間というよりも、同じ能力・同じステージにいる戦友のようなニュアンスが感じられます。
リーグ戦(総当たり戦)
ABCDの4チームがあって、トーナメント・勝ち上がり方式ではなく、総当たり戦のことをカタカナでは「リーグ戦」と呼んだりします。
これを英語でどういうのか? といえば「league match(リーグマッチ)」とすると単にそのリーグでの試合の意味にしかなりません。
調べてみると「round robin」といった言葉がありました。
Teams must compete in a round robin stage before advancing to the playoffs.
チームはプレーオフに進む前に、総当たり戦で競わなければならない。
round robinは辞書に掲載がある言葉ですが、競技や種目によっては伝統的に使われている独自の用語もあります。
league (距離の単位)
人間が1時間で歩ける伝統的な距離を指して「league」という単位が使われていました。
ヨーロッパやラテンアメリカで用いられていた単位ですが、現在はどこの国も公的な単位には採用されていません。
また「metric league(4km)」や「English land league(4.828km)」など「〇〇 league」のようにリーグという言葉を使った単位のバリエーションが多いです。
参考:League (unit) / Wikipedia
The ship sank 100 leagues off the coast of Great Britain.
その船はグレートブリテン島の沖、100リーグで沈没した。
Have you read Twenty Thousand Leagues Under the Sea?
『海底二万哩』を読んだことある?
『海底二万哩』は日本では『海底2万マイル』で知られるフランスの作家ジュール・ヴェルヌの小説です。オリジナルはフランス語ですが英語では『Twenty Thousand Leagues Under the Sea』です。
潜水艦のノーチラス号やネモ船長が登場するSF作品で日本では庵野秀明監督の『ふしぎの海のナディア』の原作として知られています。