前回、エディンバラ・フリンジ・フェスティバルで2016年で最も面白かった英語のジョークを取り上げました。
ここでは最悪のジョークも選出されているので、あわせてご紹介したいと思います。
贈られた賞のタイトルとしては「the most “groan-worthy” jokes」と表現されている、最悪のジョークです。この名前についてもあわせて解説しています。
ジェニファー・ロペスのジョーク
フランス語にちなんだジョークが最悪に選ばれていて、以下のようなものです。
In France, J-Lo is called “I have water.”
アメリカの歌手であり女優のジェニファー・ロペスの愛称が「J-Lo」です。
フランス語で発音が似ている”J’ai l’eau.” の意味が英語では「I have water.」になるというだけです。
eau(オー)がフランス語の水にあたる言葉で、英語のtheにあたるleがついてl’eauになります。
J’aiはavoirが英語のI have(I’ve)にあたる言葉です。
これらをまとめてジェニファー・ロペスの愛称であるJ-Loと発音が似ているという話です。
J’ai l’eau.(フランス語)
Abbaのジョーク
これも最悪の部類に評価されたジョークです。
What do you call three members of Abba in a French slaughterhouse? Abba trois.
ABBAはスウェーデンの4人組のグループで『Dancing Queen』のヒット曲などで知られています。
slaughterhouseは特にイギリス英語で「食肉処理場、畜殺場」の意味があります。
abattoirはフランス語で「食肉処理場」です。英語圏でもたまに使われることがあるみたいですが華やかすぎる響きだそうです。
troisはフランス語で「3」です。アン(1)・ドゥ(2)・トロワ(3)でthreeにあたる言葉です。
ABBAのメンバーが3人なのでAbba trois=アバ・トロワ=abattoirみたいなジョークです。
abattoir(フランス語)
trois(フランス語)
最悪に選ばれただけあって、ぜんぜんおもしろくないです…。
英語圏のフランス語の理解度
フランス語ネタですが、イギリス人ダン、カナダ人のスティーブの2人に普通の人達はフランス語を理解するのか聞いてみました。
イギリスではeau(オー)のような基本単語は水関係の商品名になっていたりするので理解できるのと、数字の1.2.3にあたるアン・ドゥ・トロワなら誰でも知っている。しかし4.5.6になると知っている人は減り、10まで数えれる人はもっと減っていくだろうという話です。
世代によっては小さい頃に外国語の授業があったりするので、その中で覚えやすいフランス語を学ぶ人がいるそうです(最近の若い世代は減ってきているようですが)。このジョークに出てくる水や数字の1.2.3ならわかるだろう、という意見です。
カナダ人も、ケベック州などもありフランスと縁の深い国なので、基礎フランス語ならOKじゃないかという話です。カナダは日本人が英語を学ぶぐらいの感覚で、義務教育にフランス語があります。
この意味では平均的なカナダ人は平均的なイギリス人よりもフランス語の基本的な単語などの理解度が高くなるそうです。
しかしアメリカ人がこのニュースにあるようなフランス語ネタを言われた時の理解度は、イギリス・カナダ人のそれよりも劣るかも、と言っています。
ひょっとしたらまったく意味が通じないアメリカ人も多いかもしれません。