ジーンズや服などについているチャックは英語なのか? といった問題がまずあります。
またファスナー、ジッパー、チャックの違いについても、英単語の視点からまとめてみました。結論からえいばチャックだけは和製英語になります。
動詞では「fasten」でしっかりと閉めるなどの意味があります。
ファスナーとチャック
fastenerとは「締め具、留め具、締め金具、ファスナー」なので、その中の1つにジップがあります。
試しに「fastener」でグーグル画像検索をしてみると、ねじのような留め具が多く見られます。
fastener(グーグル画像検索)
その中の留め具の形状の1つにzipperがあります。
A zipper is a type of fastener used on jackets.
ジッパーはジャケットに使われるファスナーの形だ。
Many food packages come with fasteners so you can close them again.
多くの食べ物の容器はファスナーがあるので、再び閉めることができる。
Zipとはチャックをあげるときの「シュー」という音からきているそうです。1921年にアメリカのメーカーが使用して広まりました。
では「チャック」とはなんだろうかと調べてみるとYKKのサイトに記述があり、1927年に尾道で「巾着(きんちゃく)」からもじって、ファスナーを「チャック印」として販売したところ評判になり、「チャック」という名前が定着したそうです。
完全に和製英語でチャックは巾着のチャックなのはトリビアです。最近は「チャック」と使う人がやや減っている印象もありますね。
またfastenerの発音は【fǽsənər】なので、カタカナに近い「ファスナー」でしょうか。Tの音が入らないのでファストナーではありません。
fasten(動詞)
fastenは「しっかり閉める、結びつける、(ピンやひもで)~を留める」といった意味になります。
特に飛行機などのアナウンスではおなじみの単語です。
Fasten your seat belts. We’re about to take off.
シートベルトをお締めください。まもなく離陸します。
He fastened his boat to the dock.
彼はボートをドックに結びつけた。
あまり使わないfasten
日常の生活の範囲内で限定するとそこまで使う言葉でもないのは、ひとことで言い表せる単語が存在しているからです。
I fastened the documents together with staples.
= I stapled the documents together.
書類をホッチキスでとめた。
I fastened the papers together with glue.
= I glued the papers together.
ノリで紙をはりつけた。
I fastened my jacket with a zipper.
= I zipped up my jacket.
ジャケットのチャックをあげた。
I fastened my pants with buttons.
= I buttoned my pants.
ズボンのボタンをとめた。
しっかり閉める、結びつけることの全般をfastenは指していますが、例文にあるようにホッチキスでとめる(staple)、ノリでとめる(glue)、いわゆるチャックでとめる(zip)、ボタンでとめる(button)など、すべてより適切で簡単な言葉があるため、あまり無理に使う言葉ではないといった感じはありますね。