English(イングリッシュ)といえば言語としての「英語」を指して使われることが多いですが、場合によっては「イングランド人、イングランドの」として使われるケースがあります。
「English people」といえば英語を話す人々ではなく「イングランドの人々」を意味することになるので、少しだけややこしい要素があります。
ここではEnglishの「イングランドの、イングランド人」の意味での使い方を整理して例文にまとめています。
この記事の目次!
English(イングリッシュ)の意味
English(イングリッシュ)といった場合には、おそらくこのサイトを見ている人が勉強をしている「英語」の意味が真っ先に思い浮かびます。
しかしEnglishは言葉としては「イングランドの、イングランド人」の意味もあります。
Japan – Japanese
America – American
Italy – Italian
England – English
Japanese(ジャパニーズ)が「日本人、日本の、日本語」を意味するのとまったく同じように、Englishは「イングランド人、イングランドの、イングランド語(= 英語)」を表すことになります。
元はポルトガル語の「イングレス」から「イギリス」になまって日本で使われるようになりました。漢字では「英吉利」と書いたので、この「英」の言語であるから「英語」になっています。
He can speak English but he is not English.
彼は英語を話すことができるが、イングランド人ではない。
上のように書くことは可能ですが、やっぱり混乱する奇妙な感じもあるので自然に言うならばBritishを使ったほうがいいと思います。
He can speak English but he is not British.
彼は英語を話すことができるが、イギリス人ではない。
イングランドとイギリス、ブリティッシュの違いについては以下の記事に詳しくまとめているのでご覧ください。
English peopleとEnglish speakerの違い
基本的な差ですが「English speaker」は英語を話す人です。一方で「English people」はイングランドの人々なので意味が違います。
There are many English speakers here.
ここには多くの英語を話す人々がいる。
上の例文だとアメリカ人やカナダ人かもしれないし、あるいは日本人やインド人かもしれません。英語を話す人々です。
There are many English people here.
ここには多くのイングランドの人々がいる。
上の例文だとカナダ人やアメリカ人ではないことになります。
StudyNowのダンはロンドン出身なので、彼をEnglish(イングランド人)と呼ぶことはできます。カタカナでは「イギリス人」であり「イングランド人」です。
スティーブはカナダのトロント出身で、彼はEnglish(英語)を話していますが、イングランド人ではありません。カナダ人です。
Englishman(イングランドの男)
最近は「国名+man」の形が少し古臭い表現で、場合によっては差別的に聞こえるので、あまり使われなくなっています。
There are many English people in that movie.
多くのイングランドの人があの映画にいる。
There are many Englishmen in that movie.
(男性だけなのか? といった問題があります)
There are many Englishmen and Englishwomen in that movie.
(文章が長すぎる問題があります)
English(イングランドの)
以下の例文は「イングランドの」という意味でのEnglishです。言語としての「英語の」という意味ではありません。
London is an English city.
ロンドンはイングランドの都市だ。
She went swimming in the English Channel.
彼女はイギリス海峡(英仏海峡)に泳ぎに行った。
This is a popular English breakfast.
これは人気のイングランドの朝食だ。
It’s a traditional English festival.
それは伝統的なイングランドのお祭りだ。
もちろん「英語」ともとれるので短い文章だとはっきりさせる必要があります。
That is an English school.
(イングランドの学校? 英語の学校?)
イングリッシュブレックファストと呼ばれる朝食が有名なので動画にまとめてみました。
日本語の当て字
イギリスのことを漢字でかつては「英吉利」と書いていましたが、ロンドンは「倫敦」と書くのは夏目漱石の小説や日記などでもよく知られています。
ほかにも「剣橋(ケンブリッジ)」や「牛津(オックスフォード)」などもあります。
ケンブリッジはそのまま音から漢字を拾ったパターンです。オックスフォード(Oxford)は「ox(雄牛)」と「ford(浅瀬)」の意味から漢字をあてています。
国旗による言語の選択
日本のカーレースゲーム「リッジレーサー」のスマホ版の言語選択で、イギリス人(イングランド人)が困惑して気分を悪くしている様子がアメリカの掲示板にあがっていました。
よくある国旗による言語選択ですが、英語(English)を話しているならば「USA(アメリカ合衆国)」を選ばないといけません。
The menu shows each language by an icon of its nation’s flag such as Italy for Italian and China for Chinese. However, for English the icon was the USA flag prompting the user to write, “As an Englishman, this hurts…”
そのメニューにはそれぞれの言語が、国旗のアイコンで表示されている。たとえばイタリアならイタリア語、中国なら中国語だ。しかしながら、英語のアイコンはアメリカの国旗であることが、そのユーザーに「イングランド人として、これは傷つくな…」と書くことを駆り立てている。
英語の「イギリスなまり」という言い方にもいえることですが、Englishという言葉を根本的に否定するようなアイコンが話題になっていました。