辞書で調べても掲載がなく、調べてみるとけっこう奥深い表現で「answer to 人」の形で「~さんの下で働いている」といった意味になります。
海外の英英辞書を調べてみると職場での上下関係を指す言葉として載っています。
今回はネイティブスピーカーに確認して掘り下げてみました。他にも単純にさまざまな形でanswer toが出てきますがモノが違います。
answer to 人
多くは「answer to 人」の形で「~さんの元で働いている」といった意味になります。類似の表現もあるのであわせてご紹介します。
①I work under the CEO.
②I work for the CEO.
③I answer to the CEO.
どれも同じで「the CEOの下で働いている」逆にいえば「the CEOが私の上司だ」という意味になります。
②のwork forだけ「~で働く」の意味もあるので後ろに会社名を置くことが可能です。
I work for Sony.
私はSONYで働いている。
また後ろに具体的な人名を持ってくることも可能なので以下の表現でも大丈夫です。AppleのCEOがティム・クック氏です。
I answer to Tim Cook.
私はティム・クックの下で働いている。
こういったwork + on / at / forなどの表現については別の記事に詳しくまとめているのでご覧ください。
answer toの注意事項
上に紹介した「~さんの元で働いている」の例文のうち、”answer to”だけ強い語感があり、文脈によっては口調がきつい感じがするそうです。
I answer to no one!
私は誰の下でも働かない!
I answer to Tim Cook and no one else!
私が仕えるのはティム・クックであり、他の誰でもない。
ちょっと大河ドラマなどに登場しそうな台詞ですね。
answer toの後ろには基本的には人が来るので社名などは来ません。
I answer to Apple.
*変な表現になります
しかし、政府や会社を時に比喩的に「人」のように扱うケースがあり、そのような場合には人以外のものが来るケースもあるようです。必ずしも社名などが来ないわけではありません。
アプリ内のニュースでは、スペインの半民半官の運営による水道局で6年間仕事をさぼっていた男性のニュースで登場しました。
No one ever saw Garcia but the water company thought he answered to the government and vice versa.
誰もガルシアを見たことがなかったが、水道会社はガルシアは政府の下で働いているのだと思い、逆もまた同様だった。
普通のanswer to
answer toという言葉の組み合わせはいたるところに見かけることができますが、これは熟語などではありません。
I have the answer to this question.
私はこの質問の答えを持っている。
単純に「〇〇に対する答え」の意味になるのでanswer toが特殊なわけではありません。名詞のanswerにtoを使っているだけで、他の言葉でもこの使い方はできます。
I have an addition to this question.
この質問に付け足すことがある。
answerには「答え」のほかに「解決方法」などの意味もあるので、わりと頻繁に見かけることができます。
He has the answer to global warming.
=He has the solution to global warming.
彼は地球温暖化の解決方法を持っている/知っている。
もちろん単純に「答える」の意味でも使うことができます。
I answered him last night.
私は昨夜、彼の質問に答えた/要求に応じた。