英単語のgoldとgoldenの違いについてネイティブの意見と例文を交えながら深く掘り下げたので、違いを知りたいかたはのぞいていってください。
2016年の今年の漢字は「金」に決定したニュースを配信しました。オリンピックの金メダルやイチローの記録の金字塔、ドナルド・トランプ氏の金髪、さらにはピコ太郎の衣装まで2016年を豪華に彩ったさまざまな金がありました。
gold
goldは名詞で金属としての「金」の意味と、形容詞で「金色の」「金の」のどちらにも使えます。金属、色の両方を表すことができます。
I have $20,000 worth of gold.
(2万ドルの価値のキンを持っている)
Thieves stole all my gold!
(泥棒が私のキンを盗んだ)
I want a gold jacket like Piko Taro’s.
(ピコ太郎のような金色のジャケットがほしい)
That’s a gorgeous gold watch.
(あれは豪華な金の時計だ)
最後の時計のような場合「金色なのか? 金属としての金なのか?」どちらを指しているのか確認してみましたが可能性としては「金色の時計」と「純金の時計」両方ありえるそうです。
ジャケットのような衣装の場合は、常識的に考えて明らかに色ですが、時計になると純金の時計なども存在しているので両方の解釈が可能です。
「gold color watch」とすることは可能ですが、日常会話はあえてこの言い方をするケースは少なく日本語の「金の時計」が色と金属の両方の解釈が可能なのと感覚は近いです。
golden
goldenも基本的には同じで色と金属に対して使うことができます。こちらは形容詞のみです。
I want a golden jacket like Piko Taro’s.
(ピコ太郎のような金色のジャケットがほしい)
That’s a gorgeous golden watch.
(あれは豪華な金の時計だ)
この場合のgolden watchも金属と色の両方の解釈が可能です。文脈で判断するか、実際に目で見るなどして判断するしかありません。
golden watchも「金色の時計」と「純金の時計」の両方が考えられることになります。
ただゴールデン(golden)のほうが幅が広くて、金色とはいわないけれど、それに近いものを指せます。比喩的な意味での「黄金」や「金色」を指すことができます。
I miss the golden beaches of California.
(カリフォルニアの金色の海が恋しい)
Donald Trumps golden hair looks strange.
(ドナルド・トランプの金髪は変だね)
夕日の沈むビーチは厳密には金色ではなく「金っぽく見える」「黄金のように輝いている」といった意味を含むのでそれらに対してもgoldenが使えます。
したがって金っぽいだけのものにgoldを使うと変だという話です。
× I miss the gold beaches of California.
× Donald Trumps gold hair looks strange.
明らかに金色はgoldまたはgolden、金色っぽいものにはgoldenのみとなります。
金髪に関してはblond hairという言葉が有名です。
Donald Trump has blond hair.
(ドナルド・トランプは金髪だ)
ただし、どこからを金髪とするのか? ドナルド・トランプを「blond hair」とするのかは人によっては意見がわかれるみたいです。色のことなんで感覚的になりがちです。
golden(全盛の、素晴らしい)
またgoldenは何かすごいものや、ラッキーなもの、有望なものに対して使うこともできます。このあたりは全盛期を「黄金期」と呼んだりする感覚に近いです。
金は貴重な金属だったので、比喩的に用いられるようになったのは洋の東西を問わないようです。
This job is a golden opportunity for you.
(この仕事はあなたにとってすごい機会だ)
Kirk Douglas is the last surviving actor of the golden age of Hollywood.
(カーク・ダグラスはハリウッドの黄金世代の最後の生き残りの俳優だ)
golden time(ゴールデンタイム)
テレビのゴールデンタイムは英語ではprime timeと表現します。
golden timeという言葉そのものは和製英語とは言い切れませんが、別にテレビの視聴率が高い時間を指しているわけではありません。
家族や恋人と過ごす素晴らしい時間などをgolden timeと表現することはありえます。
We had a golden time together.
(私たちは一緒にゴールデンタイムを過ごした)
これもgreat timeのようなものなので、具体的にどのような時間だったのかは言った本人しかわからない表現です。
alchemy(錬金術)
錬金術とは中世において、鉄や亜鉛などの金属から金を作り出そうとした試みを指します。そもそも無理だったのですが、その過程でさまざまな科学的発見や、器具の発達など功績があったようです。
荒川弘の人気の漫画アニメ『鋼の錬金術士(Fullmetal Alchemist)』などファンタジー作品のテーマに使われたり、ハリーポッターやドラゴンクエストに登場する『賢者の石(philosophers’ stone)』なども元は錬金術関連の用語です。
今では怪しい非科学的なものだと見られますが、ウィキペディアにも『アイザック・ニュートンのオカルト研究 』といった項目があるので、もっと学問的な位置づけだったのでしょう。