カタカナでは「彼は面白いエピソードがある」「エジソンの幼少期にこんなエピソードがあった」のように使われることが多いですが、英語のepisodeは少し意味合いが違います。
まず日常会話でepisodeが使われるとすれば、それはテレビ放送の1回分、1話を指して使われます。それ以外でのepisodeは日常ではそこまで使われない単語です。
カタカナでのepisodeは英語では単にstoryやanecdote(逸話)といった言葉で表現が可能です。ここでは英語でのepisodeの使い方と、カタカナのエピソードの英語での置き換えについてまとめています。
episodeの意味と使い方
英単語としてepisodeがもっとも使われるのはTV番組の1話、1回の放送分を指してです。このテレビ番組の1話を指す以外での「episode」はあまり日常会話では使われないといった意見でした。
海外ドラマなどを見ていると次回予告などでも登場します。
The final episode of Lost was disappointing.
LOSTの最終回は残念だった。
I liked the episode where they played pool.
私は彼らがプールに行く回が好きだった。
以下は実際のニュースからで人気の脱獄テレビシリーズの『プリズン・ブレイク』の新シリーズが制作されるニュースからです。
This is not a reboot of the series, but a 10-episode continuation of the original story featuring all of the original cast.
続編はリブート版ではなく、オリジナル・キャスト全員による新たなストーリーで全10話になる予定だ。
同じく往年の名映画『ベスト・キッド(原題:カラテ・キッド)』の新シリーズの案内からです。このシリーズは面白いのでぜひ見てほしいです。
The first season will have ten half-hour episodes, the first of which will debut on May 2nd on YouTube Red.
最初のシーズンは10回の30分のエピソードで、初回は5月2日にYouTube Redにデビューする。
出来事
英語のepisodeにも「出来事」としての意味はありますが、フォーマルであまり一般的な使い方とは言い難いです。
It was a difficult episode in his life.
それは彼の人生において難しい出来事だった。
There were many unfortunate episodes in her childhood.
彼女の幼少期には不幸な出来事がたくさんあった。
この場合のepisodeは言い換えるとeventです。上の例文をイベントに置き換えても成立します。
It was a difficult event in his life.
There were many unfortunate events in her childhood.
(eventに置き換えても意味は成立する)
カタカナのエピソードを英語でどう言うか?
カタカナのエピソードは英語ではstoryあたりが妥当な表現だと思います。
He has many stories.
彼は多くのストーリーがある。
基本的に「event」に近い意味であって、カタカナとの違いになりますが以下のように書くと変です。
▲ He has many episodes.
彼は多くの「出来事」を持ってる?
anecdote(逸話)
anecdoteは「逸話、秘話」みたいな意味で、だいたい簡潔な話でたいてい驚くような要素のあるストーリーです。このanecdoteあたりはかなりカタカナのスピーチに近い使い方ができます。
anecdote【ǽnikdòut】
He told us a great anecdote about his childhood.
彼は子供の頃のすごい逸話を私たちに教えてくれた。
The book is full of Hollywood anecdotes.
その本はハリウッドの逸話でいっぱいだ。
Please request your favorite song with a personal anecdote.
(ラジオ)お気に入りの曲を、あなたの逸話と共にリクエストしてね。
episodeの使い方の補足
以下は英語学習者向けに書いているので、興味のない方は飛ばしてください。
episodeは言い換えるとeventに近い意味です。したがってすでに紹介したように以下の例文のように書くと変です。
▲ He has many episodes.
=▲ He has many events.
episodeには医療関係の専門用語で「発症」みたいな意味があるので、上の例文ではそれと誤解されそうな可能性もあります。
以下は日本語的な発想で書いた例文です。
He told us a great episode about his childhood.
(あまり聞かない言い方です)
Please request your favorite song with a personal episode.
(あまり聞かない言い方です)
上のような書き方は間違いとは言い切れない部分はありますが、スティーブは聞いたことがないといっていました。
以下のような書き方ならまだ成立します。
He told us about a great episode from his childhood.
彼は子供の頃の偉大な出来事を私たちに教えてくれた。
episode(= event)だとするなら、about episode(エピソードについて / 出来事について)のようにaboutを入れて出来事について話す(tell)のは理解できます。
しかし、episode(= event)そのものをtellするのは変だという意見です。
他にも以下のように書き換えることはできます。無理にepisodeを使う理由がまったくありません。
He told us a great story about his childhood.
He told us about a great story from his childhood.