injured(injury)とwounded(wound)の意味の違い

wound-injury

どちらも「怪我・負傷」に関連する言葉で、それぞれに形容詞・名詞・動詞の形があります。一般的な違いとしてはまずinjuredのほうがニュースなどでの頻度が高い言葉になり、あらゆる怪我・負傷の広範囲を指せるので便利です。

そのうえでwoundedに関連する言葉は「他人からの攻撃による負傷」に使われやすく、また傷の症状としては皮膚などが裂け血が出ているような状態に対して使われる傾向があります。

ニュアンスの差はあるものの、人によって定義や使い方に差が見られ、境界線が曖昧なケースも多いです。ほぼ同じ意味を表せる場合もあります。1つ1つ順番に例文にまとめながら整理しています。

名詞・形容詞・動詞の違い

まず品詞で混乱する要素があるので先に整理します。読み方は音声を参考にしてください。

名詞で「怪我、負傷」という意味ではwoundとinjuryです。

wound【wúːnd】
injury【índʒəri】

形容詞で「怪我をした、負傷した」がwoundedとinjuredです。これは過去分詞も同じ形です。また「怪我人、負傷者」の意味もあります。

wounded【wúːndɪd】
injured【índʒərd】

動詞で「怪我をさせる」の意味がwoundとinjureです。

wound【wúːnd】
injure【índʒər】

woundedとinjuredの使い方

どちらも「怪我をした、負傷した」の意味であり、まず前提として全体としてはinjuredがよく使われる単語です。

injuredは「怪我している、負傷している」ぐらいでかなり広い範囲の怪我を指せます。外からは見た感じわからない骨折や内臓の負傷なども含みます。アクシデント・事故の負傷者などによく使われます。

injured

injuredのイメージ

woundedは皮膚などが切れて血が出ているような外傷、見た目にわかる身体の表面の傷を指して使われることが多いです。またwoundedは事故ではなく誰かからの攻撃による負傷に使われる傾向があります。したがってテロの報道などではwoundedをよく見かけます。

woundedで画像検索するとわかりますが、血が流れている生々しい感じの写真がいっぱい出てくるのでおすすめしません。

wounded

woundedのイメージ

こういった基本的なニュアンスレベルの差はあるものの境界線は非常に感覚的で人によっては区別していないケースもありました。

injuredのほうが広い意味でとれる一般的な言葉・大カテゴリーであり、その中の特定の状況・外傷にwoundedを使うと考えてもいいかもしれません。特に事故のニュース報道などでまだ詳細不明だけれど「負傷者がいる」となった場合に細かな状況がわからない以上はwoundedで示す理由がなく、injuredが無難な言葉の選択だといえます。

以下の例文で比較してみます。

例文

◎ The football player was injured during last week’s game.

〇 The football player was wounded during last week’s game.

フットボール選手は先週の試合で怪我をした。

この場合はおそらくアクシデントであり事故だと思われるのでinjuredがベストです。またフットボール選手の場合は骨折や打撲が多いですが、woundedを使うと皮膚が切れて血が出るようなものを連想させます。文章として間違いではありませんが、事実がどうだったかの問題につながります。

例文

◎ Over 20 soldiers were wounded in the attack.

〇 Over 20 soldiers were injured in the attack.

20人以上の兵士が攻撃で負傷した。

例文

◎ She was injured in a car accident.

〇 She was wounded in a car accident.

彼女は自動車の事故で怪我をした。

injuredを使うとより事故だったかのように感じさせる傾向があります。また人によってはinjuredは事故・アクシデントに使うものであり、woundedは攻撃による負傷に使うものだと明確に言い切っている人もいます。

このあたりは感覚でネイティブスピーカーでも意見がわかれがちですが、傾向としてwoundedは「誰かからの攻撃」「血が出るような怪我」に対して使われます。

しかし、結局のところ以下の文章は意味としては同じです。

例文

He was wounded in a plane crash.

He was injured in a plane crash.

彼は飛行機の墜落で負傷した。

この場合にはwoundedは血が出るようなものに使われがちですが、ではinjuredでは血が出ていないのかといえばそうではなく、飛行機の墜落のような大事故ならば常識的に考えて血は出ます。したがって、この文章をネイティブスピーカーが読んだときに思い浮かぶ情景にも差はないという意見です。

ただし人によってはwoundedは「攻撃による負傷」に対してのみ使うと主張しているケースもあるので意見がわかれる要素です。

ネイティブスピーカーの意見

当サイトのカナダ人のスティーブ、アメリカ人のダイアンの意見をまとめてこの記事を書いていますが、二人とも「wounded」は切り傷、擦り傷のような外傷で血が出ているようなものに使う傾向があるといっています。

他人からの攻撃にwoundedを使う、事故・アクシデントにはinjuredを使う、というのは二人とも同意しておらず、例えばナイフで間違って自分の手を切ってしまったら「wounded」を使うし、他人から骨折させられるようなことがあれば「injured」を使うといっていました。

傾向としてwoundedは「他人からの攻撃に使う」「切り傷など血の出ているものに使う」というのは確かに同意できるけれど、日常の運用レベルとしては厳格なルールではないので境界線は曖昧だという話になりました。

原因がわからない怪我の場合

もしその怪我が何が原因かわからない場合にはinjuredを使ったほうが無難ですが、woundedを使ったらダメなわけではありません。基本的にはどちらでもOKですがwoundedは血が出ているような外傷をイメージさせます。

例文

I saw a injured(= wounded) deer on the side of the road.

道路の傍らで怪我をした鹿を見た。

例文

There was a man coming towards the house, but he was limping as if he were injured(= wounded).

家に近づいてくる男がいた。しかし彼はまるで怪我をしているかのように足をひきずっていた。

wound / injureの使い方(動詞)

怪我をさせる

動詞で使った場合についても、そのまま同じことが当てはまります。woundは攻撃であり血が出るものに使われやすいです。injureが全般的な怪我をさせるという行為です。

これも文章によってはあまり区別されないケースもあります。

例文

The gunman wounded three people before he was arrested.

The gunman injured three people before he was arrested.

そのガンマンは逮捕される前に3人を負傷させた。

例文

The man injured four people with a knife.

The man wounded four people with a knife.

その男はナイフで4人を負傷させた。

この場合にはwoundは「攻撃」「血が出ている」なのでいい選択かもしれません。ただinjureも普通に使われます。大きな差はないという意見でした。

銃やナイフを持った男が「相手を負傷させた」とあった場合に、そこから読み取れるのは「撃った」「切った、刺した」以外には普通はありえなくて、当然のように血も出ます。これもinjureを使ったら血が出ていないといったわけではありません。

また人以外が主語になることは文章の論理性によります。

例文

The knife injured him.

The knife wounded him.

(ちょっと変な文章)

基本的にナイフは意思を持たないのでナイフが勝手に攻撃して負傷させることはありません。普通に考えて動かないものが負傷させるのは変な話です。

例文

The explosion injured him.

The explosion wounded him.

爆発が彼を負傷させた。

このように誰かによって起こされた爆発などが負傷させるのはOKです。

また人がモノに対して負傷させる、怪我をさせるも普通は使わない表現です。

例文

He injured my car.

He wounded my car.

(ちょっと変な文章)

間違いとは言い切れず、自分の車を相棒・友達・子供のように思っていて比喩的に使うならば可能ですが、通常の文章では使わない表現です。

自分自身に対して使うことも問題ありません。

例文

He injured his leg.

He wounded his leg.

彼は足を負傷した。

受動態・受け身での使い方

injuredやwoundedのように過去分詞がそのまま形容詞として使われると「怪我をしている状態」なのか「(誰かに)怪我をさせられた」なのか判断がつきません。

例文

His leg was injured.

His leg was wounded.

上のようなシンプルなセンテンスの場合には、読み取れる情報は彼の足は怪我をしていたという事実のみです。

もし「誰かによって負傷させられた」という情報が重要になるならば、もっと文章を明確にする必要があります。

例文

He was injured by Tom.

His leg was injured by Tom.

He was wounded by Tom.

His leg was wounded by Tom.

上のように書くとより「(誰かに)怪我をさせられた」ということが明確になります。

そもそもの話をすると「(誰かに)怪我をさせられた」の怪我をさせた「誰か、相手」の情報が重要ならば、そちらを主語にして文章を書く方法もあります。

例文

John injured Tom.

John wounded Tom.

ジョンがトムを怪我させた。

「(誰かに)怪我をさせられた」はちょっと日本語の発想に引きずられた表現のような感じもあり、特に受動態にこだわらずにもっと柔軟に文章に組み立てると自然な英語になると思います。

injuryとwoundの違い(名詞)

injuryとwoundの違い

これらは名詞にもそのまま当てはまります。名詞のほうがもう少し「血が出ているような傷」というのが明確に区別されている感じがあります。

これは前置詞の使い方に注意が必要になります。onのような表面を表す言葉とinjuryの組み合わせはおそらく「切り傷」「擦り傷」です。しかしinを使うと骨折のような怪我を指します。

例文

〇 He had an injury in his arm.

(おそらく骨折など内側の怪我)

例文

〇 He had an injury on his arm.

(おそらく切り傷など外側の怪我)

woundは血が出るような切り傷を指すことが多いので「in」という前置詞を使うと変に感じます。

例文

〇 He had a wound on his arm.

(おそらく切り傷など外側の怪我)

例文

▲ He had a wound in his arm.

(?)

怪我人・負傷者

「怪我人・負傷者」を指すならばinjuredがよくニュース報道では使われます。injured peopleでもOKですし、injuredだけでも怪我人を指すことが可能です。

woundedだけでも負傷者を表すこともできますが、見かける頻度としては少なくなります。

これもすでに説明したことが当てはまり「wounded」のほうが血が出ている感じ、または攻撃による負傷者をより強く連想させます。

例文

There were a hundred injured.

= There were a hundred people injured.

= There were a hundred injured people.

100人の負傷者がいた。

例文

The injured were all taken to hospital.

怪我人はすべて病院に搬送された。

例文

All of the wounded were taken to the nearest hospital.

All of the injured were taken to the nearest hospital.

すべての怪我人は最も近い病院に搬送された。

   


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