「delicacy（デリカシー）」といえばカタカナ使いのような「デリカシーがない」といった「繊細さ」という意味もありますが、料理の文脈での「delicacy」では高級な料理や特定の地域の名物を指す言葉としても使われています。ここではカタカナでも広く浸透しているデリカシーの使い方を例文にまとめています。
料理でのdelicacy（デリカシー）
delicacyといえばカタカナだと「あいつはデリカシーがない」のような使われ方をします。その意味でのデリカシーも確かにあるんですが、料理の話では、特に高価でユニークな料理を指してdelicacyと呼ばれます。ユニークなものなので「珍味」などとも訳せます。
「ごちそう、美味、珍味」みたいな意味は、delicate（デリケート）に通じる言葉で、繊細な料理だという部分がつながっています。
This dish is an Iranian delicacy.
この料理はイランの珍味です。
Natto is a Japanese delicacy.
納豆は日本の珍味です。
Canned fish is considered a delicacy in places like Spain.
スペインなどでは魚の缶詰は珍味とされている。
実際のニュースより
料理の意味でのdelicacyは可算名詞なので複数形になります。
The October 22nd banquet following the emperor’s enthronement included many washoku delicacies for the 450 guests. The menu included grilled young sea bream, steamed abalone, and a soup of Japanese spiny lobster and matsutake mushrooms.
10月22日、「即位礼正殿の儀（即位の礼）」に続いた晩餐会（饗宴の儀）には、450人のゲストに対して多くの和食の料理が含まれていた。メニューに含まれていたのは、焼いた鯛（春子鯛）、蒸しアワビ、伊勢海老と松茸のスープだった。
繊細さのdelicacy（デリカシー）
いわゆる「繊細さ」の意味でのdelicacyもあります。delicateの名詞にあたる言葉です。
この繊細さは対人間に限らないので少しカタカナと違います。以下の例文を参考にしてください。
She doesn’t understand the delicacy of the situation.
彼女はこの状況の繊細さを理解していない。
He sings with both delicacy and power.
彼は繊細さと力強さをもって歌う。
Working with electricity requires delicacy.
電気を使う仕事は繊細さが必要だ。
He doesn’t have any delicacy.
彼はまったくデリカシーがない。
最後の文はカタカナに近いですが、誰かに対して不躾である、荒っぽい、気を使わない以外にも、いろんな可能性が考えられます。
スポーツなどではデリカシーがないは「豪快である」と解釈できなくもないですが「細かい技術がない」みたいなネガティブな受け止め方をされるのが一般的です。
