ピエロ

ピエロ(pierrot)が英語圏で通じない

2016年の夏頃から英語圏で「creepy clown(気味の悪いピエロ)」や「clown sightings(ピエロ目撃)」といったドッキリ動画がYoutubeなどで流行っています。

これは不気味なピエロの格好をして、友達などを驚かすもので、アメリカで始まりイギリス、オーストラリアといった国々に広まっています。

この影響でマクドナルドのドナルドが店先から姿を消したり、ハロウインの仮装でピエロが再び人気になったり、世界ピエロ協会が「ピエロはサイコキラーではない。誤解をまねくのでやめてほしい」といった反対運動が起こったりと、各方面に飛び火しています。

カナダ人のスティーブとも話していたのですが、ピエロ(pierrot)はフランス語であって、英語圏ではほぼ使わないし、単語としては「clown(クラウン)」がピエロにあたります。王冠は「crown」です。

pierrot(フランス語)
clown(道化師)
crown(王冠)

日本独自の外来語

カタカナで使われる「pierrot」はフランス語で、英語では「clown」と呼ばれます。

日本に入ってきているフランス語で、ほとんどの人が聞いたことがあるほどカタカナとして定着しているものは、例えば以下のような単語です。

fiancé(フィアンセ)
coup d’état(クーデター)
café(カフェ)

フィアンセやクーデーター、カフェは同じく英語圏でも、フランス語でありながら誰もが知り聞いたことがある言葉です。

しかし、日本で定着しているいくつかのフランス語の中には、英語圏ではまったく知られていない言葉があります。

それがpierrot(ピエロ)であり、pain(パン)などです。

日本に来た外来語は歴史をたどれば、ポルトガル語、オランダ語経由で、日本に伝わったものが多くあります。パンも正確にはポルトガル語経由の言葉です。

英語圏でパンといえば、フライパン(frying pan)みたいなものを想像されると思います。

日本人には馴染みのあるピエロも、フランス語が元で「日本では広まったけど英語圏ではほとんど知られてない言葉」になります。ピエロといっても何のことかわからない人が多いそうです。

逆のケースも当然ある

もちろんその逆も多くあります。

英語圏の人がほとんど知っているであろう、有り触れた筋書きやつまらない決まり文句を指すcliché(クリシェ)などは、すべての日本人が知っているとは思えません。

cliché(フランス語)

他にもen masseなどもフランス語ですが、英語圏でも普通に使われる言葉で「集団で、大挙して、一斉に」といった意味になります。

The employees walked out en masse.
(従業員はいっせいに出ていった/ストライキした)

The students refused to take the exam in protest en masse.
(生徒たちは抗議のため試験を受けるのをいっせいに拒否した)

en masse(英語発音)
en masse(フランス語発音)

harlequin

clown以外に英語圏で知られるピエロがあるならば「harlequin」です。
いろんなピエロ像がありますが、いわゆる「とんがり帽子にとんがり靴」のような、トランプのジョーカーによく描かれるピエロの形です。

harlequin(Google Image)

バットマンに登場する「ハーレークイン(Harley Quinn)」という女性のピエロのような風貌のキャラがいます。悪役のジョーカーの共犯者で恋人のサイコパスです。

ハーレークイン(Harley Quinn)

2016年にスピンオフ作品『Suicide Squad』が公開され、この映画はHarley Quinnを主人公にしたもので、単独でも人気がでるようになりました。

この映画の新しい現代的なビジュアルよりも、初登場が1990年代なので、その当時からのイメージのコスプレが人気になっています。

この彼女の名前はharlequinをもじったような形で、Quinnは一般的なよくある名字の1つになっています。Harleyもバイクメーカーにあるようによくある名称で、harlequinを連想させる名前になっています。

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