コンセント

和製英語の検証「コンセント(consent)」

和製英語だとわかったとしても、代わりは何か? 和製英語だったとしても例えば「consent」という英単語は存在しているのか? 存在していたらどう使うのか? など、単なる和製英語だよで終わらせるだけでなく、言葉として検証していくコーナーです。

今回とりあげるのは「consent(コンセント)」です。

consent

電気のコンセントは英語では「socket」や「outlet」が一般的で和製英語の代表としてよく取り上げられます。

イギリス英語ではよく「socket」が使われ、アメリカ英語では「outlet」が好まれるようです。

consentは「承諾、承認、同意」の意味で「give consent」で「承認を与える、許可を与える」などの意味として使われないこともないそうです。

consentの言葉そのものがフォーマルすぎてあまり使われないそうですが、以下の様な例文は可能です。

You cannot attack that kingdom without the king’s consent.
(あの王国を王の許可なしに攻撃してはならない)

カナダ人のスティーブが作ってくれた上の例文からも、その言葉のフォーマルさが伝わってきます。

『ロード・オブ・ザ・リング』に登場するような王が許可を与えたりする雰囲気があります。

「許可」という意味では以下の①のpermissionが自然です。

①Can you give me permission to use this computer?
(このコンピューターを使う許可をもらえますか?)

②Can you give me your consent to use this computer?

②も「許可をもらえますか?」としては文法上問題ありませんが、あえてこの単語を選び、この表現をする人はほとんどいないだろうという話です。

コンセントやコンピューターが登場しているので日本人には別の意味に読み間違えやすいかもしれません。

age of consent

現代で「consent」を見かけるとするならばこの形で「性的同意年齢」つまり「セックスに合意できる年齢、承諾年齢」といった意味です。

日本では16歳から結婚できますが、18歳未満との性的な関係は法的、条例として問題があります。

この18歳が「age of consent」です。

In Japan the age of consent is 18.
(日本での承諾年齢は18歳だ)

他にも医療用語のinformed consent(インフォームド・コンセント)などにも見られ「正しい情報を得た上での合意」と訳されます。

こちらは今からどのような薬を使い、どのような治療をするのかを医者が伝え、患者も同意した上で医療を進めていくアメリカで生まれた概念です。

由来を調べてみました

なぜコンセントなのか由来を調べてみるとconcentric plugという大正期の名称が、分離・省略されてconcentricのほうが残ったようです。

ならば検証すべきはconcentricであって【consent】ではないです。勘違いしていました。

類義語のconcentrate(集中させる、集結させる)は普通に聞かれる言葉です。

He concentrated on his studies.
(彼は勉強・研究に集中した)

concentも辞書には古語で掲載がありましたが、ネイティブに確認してみました。

concentric plugとか聞いたことない…

そもそもconcentricという言葉が専門的で、普通の人は知らないような言葉です。ネイティブでも普段から使うかといえば使わないそうです。

辞書にはいちおう「集中的な、同心の」といった意味の掲載はあります。元は古いフランス語の「concentrique」だそうです。

かろうじてconcentric circlesという言葉は存在しており「同心円」のことです。◎のように中心を1つとする円です。

やっとコンセントの語源に納得(中島 節)

こちらのページに写真の掲載がありますが、明治期のコンセントリックプラグは円形で同心円の形をしています。

ここから時間をかけて私達が使う「コンセント」という言葉になっていったのだと予想されます。

Concent

concentについてはグーグル検索やウインドウズの入力でも「consent」のスペルミスと判定されるので、ない言葉だと思ってもかまわないと思います。

いちおうラテン語(由来の英語)として単語は存在しているようが、普通の人は絶対に知らない単語になるそうです。

スティーブがいうには超難問のIQテストみたいなものがあれば、この単語の意味は? みたいな難解クイズとしては出るかも…といったレベルだそうです。

以上のようにconcentにいたっては、ほぼ存在していない言葉ですが、我々がなぜ「コンセント」といってしまうかの理由はよく分かりました。

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