claim(クレーム・主張)の英語での意味と使い方

claim(クレーム・主張)の英語での意味と使い方
 

公開日: 最終更新日:2022.07.20

英語にはclaim(クレーム)という単語はありますが、基本的には「主張する」「要求する」といった意味なので、カタカナで使われている「苦情」であるとは限りません。

もちろん、その主張している内容がサービス内容などに対しての不満・要求である可能性はありますが、必ずしも悪い主張であるとも限らない話です。

ここでは英単語としてのclaim(クレーム)の使い方を例文にまとめてご紹介します。

苦情を言う、不満を言うという意味での英語をお探しの方は『complain / complaint(不満・苦情・クレーム)の意味と使い方』をご覧ください。

claimの意味と使い方

claimの意味と使い

日本語の「クレームをつける、クレームを言う」とは違い、英語のclaimは「主張する」なので、良い悪いを含めて使うことができます。「強く言う」といった意味です。

また本人がそう主張しているだけであり、それが合っているか正解かどうかもわかりません。権利や正義などによく使われます。

発音は【kléim】なのでクレイムぐらいが近くなります。

claim【kléim】

以下の例文のように使います。

例文

He claims he is rich.

彼は自分が金持ちだと主張している。

例文

She is currently in jail for fraud, but she claims she was framed.

現在、彼女は詐欺で牢屋にいるが、彼女ははめられたと主張している。

動詞でそのままclaimを使うと「主張する、言い張る」のような意味になりますが、以下のようにmake a claimの形をとると「申し立てる」のように、よりフォーマルで個人の勝手な主張ではなく正式な申し立てをしたニュアンスが出ます。

例文

He made a claim he didn’t commit the murders.

彼は殺人に関与していないと主張した。

「宣言する」の意味を持つ「proclaim」にもつながっています。

claim(名詞:主張・申し立て)

名詞では「要求、主張、申し立て、申請」といった意味になります。

例文

Her claim is that she is the fastest runner in the world.

彼女の主張は自分が世界で最も速いランナーということだ。

例文

He refuted my claim that the climate change is real.

気候変動が現実だという私の主張に彼は反論した。

この段階でカタカナの使い方と随分と違います。英語では「強く言う、主張する」の意味なので、良いこと悪いこと両方に使うことが特徴でしょうか。

特に良いこと、ポジティブなことにも使えてしまうのがカタカナとの大きな違いで、日本人が間違えやすい原因になっています。「StudyNowは素晴らしいアプリで感動的だ。私の人生を変えてくれた」とユーザーから褒めていただくメールをいただいても、これもclaimになりえます。

当然、英語でclaimを使うと「主張している」としかならないので、話の続きとして「なにを主張してるの?」「どんな主張?」となります。

ニュース英語では訴訟関係や容疑者の犯罪への否認など、さまざまな形でclaimが登場しています。

要求する

要求する

主張する、強く言うの延長にありますが物体やモノに対して使うと「要求する」「自分のモノだと主張する」といった使い方もできます。

例文

I claimed a bed in the hotel room.

私はホテルの部屋でベッドを要求(主張)した。

上の例文は「ホテルの部屋にベッドが1つ!!」と私が強く主張しているわけではありません。主張しなくても部屋を見れば明らかでしょう。

文章は2人でホテルの部屋に泊まった時などに、1つしかないベッドを自分のものだ! と奪うことを意味しています。

所有権の主張と考えることもできます。このような「これは俺のものだ!」と強く言い張って自分のモノにしてしまうニュアンスがあります。

例文

He claimed his phone from the lost and found counter.

落とし物カウンターで、彼は自分の電話だと主張した。

落とし物カウンターで自分の電話があれば「それ、私の電話です!」ということもclaimになります。これは後で紹介する空港のバゲッジクレームなどにつながる考え方です。

保険金などを請求・申請する

保険金などを請求・申請する

また保険用語として「保険金の請求をする」の意味としてもクレームが登場します。保険金を請求することは、保険金を主張することでもあるので似たような意味になっています。

insurance claimで保険金請求の意味になります。

例文

She was arrested for making false insurance claims.

彼女は保険金詐欺で逮捕された。

例文

Up to 10 million yen can be claimed and premiums will run from 500,000 to 600,000 yen.

最大で1000万円まで保険金の申請が可能で、保険料は50万円から60万円だ。

claim bankruptcyのような形で「破産を宣言する」といった使い方もあります。この場合も申請すると考えてもいいかもしれません。

これも考え方としては同じで「もう私はお金がないんです!」と世間や政府に対して強く主張することでもあります。

例文

The company claimed bankruptcy.

その会社は破産宣告した。

例文

Too many people claimed bankruptcy and didn’t need to pay off their mortgages.

多すぎる人々が破産宣告をして、住宅ローンを返す必要がなくなった。

保険用語は独特の意味があるのが特徴なので以下の記事をご覧ください。

claim a life(命を奪う)

ニュースではclaimは「(命を)奪う」の意味で使われることがあります。killなどを使うと表現が直接すぎるので言い換えられています。

例文

The bomb claimed 16 lives.

その爆弾は16人の命を奪った。

例文

The earthquake devastated the city of Kobe and claimed over 6,000 lives.

その震災は神戸の市街地を破壊し、6000人を超える死者を出した。

baggage claim(バゲッジクレーム)

baggage claim(バゲッジクレーム)

baggage claim

空港などにある「手荷物引渡場(バゲッジクレーム)」を意味する言葉です。

例文

She waited at the baggage claim for ten minutes.

彼女は手荷物引渡場で10分間、待った。

ここでも「claim(主張する)」という意味から考えて「その荷物は私のものです!」と主張する場所のことと思っても、そう遠くはないと思います。

正確な語源みたいな部分は不明ですが、おおよそclaim本来の意味がわかれば、手荷物が私のものであると要求する場所としては妥当な名前です。別に文句をいう場所ではありません。

claimer(クレイマー)

英語のclaimは「主張する」という意味なので、そこから「claimer(主張する人)」という意味では使えます。

例文

Many insurance claimers didn’t get paid.

多くの保険の請求者は、支払いを得られなかった。

別に「文句を言う人」ではありません。保険の場合は権利もふくめて、何かを主張する人です。

例文

I deal with a lot of claimers at my work.

私は仕事で多くの主張者(?)に対処している。

上の例文は日本語の「クレーマー」とは関係ありません。「日本国憲法を改正しろ!」とか「私は日本一、ハンサムな男です!」と言う人もclaimerです。

例文

I deal with a lot of complainers at my work.

私は仕事で多くの不満を言う人に対処している。

disclaimer(免責条項)

disclaimerは「免責条項」「責任放棄声明」といった意味で、英語でもこの意味で使われることが多いです。

「免責条項」とは、ここからは私たちは責任を負いませんよ、といった線引きをして範囲を明確にしたものです。

例えば「当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください」みたいな項目はよくウェブサイトであります。

例文

The microwave had a disclaimer, warning people not to put metal inside.

その電子レンジは免責事項があり、人々に金属を中にいれないように警告していた。

例文

The contract included a disclaimer, that the company was not responsible for earthquake damage.

その契約には免責事項があり、その会社は地震のダメージに責任はなかった。

金属をレンジにいれて故障しても、地震で商品が壊れても、提供者に責任はありませんという声明です。

ここからもうちょっと拡大されて用いられており、声明文、注意書きを指して使われています。「warning(警告)」「message(メッセージ)」にも近いもので、通常は誤解されないように書いたりします。

例文

At the beginning of a movie is disclaimer that it is based on a true story.

映画の冒頭に、これは実話に基づいているという声明がある。

例文

The commercial has a disclaimer that batteries are not included.

その宣伝には、電池は含まれていないという注意書きがある。

reclaim(取り戻す)

reclaimはre(再び)の意味があるように以前に持っていたものを手に入れることで「取り戻す」を意味します。場所によっては空港の手荷物引き渡し場所を「Baggage reclaim」といったりしますが同じ意味です。

例文

When I complained to the manager I was able to reclaim the money I paid.

マネージャーに不満を告げたら、払ったお金を取り戻すことができた。

例文

The team reclaimed the championship.

そのチームは優勝を取り戻した。

埋め立てる、開拓する

使えない土地を使える土地へと変えることで「埋め立てる、開拓する」の意味もあります。

例文

The town was built on reclaimed desert land.

その町は埋め立てられた砂漠に建設された。

例文

Mining companies must reclaim the land after they finish.

採掘会社は終了後にその土地を埋め立てなければならない。



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